【毎熊克哉さんインタビュー】 「いろいろな人の記憶を旅するような映画です」
プロデュース&配給にも挑戦!
数年前、毎熊さんは「お芝居に漠然とした理想があり、まだそれに向かう途中」という主旨のことを語っていたことがあります。理想とする演技に変化はあったのでしょうか?
「あまり変わっていないかもしれないです。いろいろな選択肢があるので難しいですが、演技をしないで済む、そんな状態になることが究極かなと。台詞を棒読みするのは下手で、抑揚をつけてしゃべれば良いお芝居か?と言えばそうでもない。そもそも作りものの世界でもあって、まだまだ理想には先が長いなあという感じです」
そんななか、昨年には映画『東京ランドマーク』でプロデュースと配給を手掛けました。
「これは自主映画で、プロデュースといっても資金集めをしたわけでもなく、一時期は現場を見られなかったりもしました。『初級演技レッスン』の話と重なる部分があるかもしれませんが、この映画もまた答えを出してくれるものではなくて。そこで生きている人たちが何かを発し、見てくださったお客さんが受け取り、映画館を出たあとに噛みしめるタイプの作品だと思います。友達や近しい人と作ったからこその大変さもありましたが、もともと映画を作りたくてこの世界に入ったので、やっぱり楽しかったですし、貴重な経験でした。公開後に、その日何人のお客さん入ったかまでわかるので、ときには「こんなに頑張ったのに……」と思ったりしますが(笑)。やっぱり映画は作って終わりではなく、見ていただいてなんぼ。より多くの人に観ていただくためにはどうしたら?と考えられたことも大きな経験でした」
今年38歳となる毎熊さん。40代が視野に入ってきた今、何を思うのでしょう?
「人生は約80年、長生きしても100年ほどで終わる。しかも誰もが一度きりです。そのなかでどう時間を使うのか? 考えますよね。ようやく映画やドラマに出させていただけるようになりましたが、例えば"台湾の映画に出てみたい”とか”次はこんな映画を作りたい”など、‟次はもっと……!”と思い続けていたい。挑戦して失敗するかもしれませんが、できることの幅を広げたいです。世界中には魅力的な人がいっぱいいるだろうし、そういう人と出会いたい。そんなことを考えているんですよね」
PROFILE 毎熊克哉(まいぐま・かつや)
1987年生まれ、広島県出身。2016年に映画『ケンとカズ』に主演し、注目を集める。主な出演作に『恋はつづくよどこまでも」『妖怪シェアハウス』『どうする家康』『光る君へ』などのテレビドラマ、『全員死刑』『止められるか、俺たちを』『猫は逃げた』『ビリーバーズ』『世界の終わりから』などの映画がある。今年の公開待機作に『悪い夏』(3月20日公開)『時には懺悔を』(6月公開)『桐島です』(7月4日公開)が控えている。
毎熊克哉さん出演映画『初級演技レッスン』
謎めいたアクティングコーチ、蝶野の指導のもとで即興演技をした生徒らは奇妙な体験へ導かれる――。初長編監督作『写真の女』が国際映画祭で40冠を達成した串田壮史監督の最新作。
●監督・脚本・編集:串田壮史
●出演: 毎熊克哉、大西礼芳、岩田奏、鯉沼トキ、森啓一朗、柾賢志、永井秀樹、石井そら、中村天音、大滝樹、村田凪、高見澤咲
●配給:インターフィルム
●2025年2月22日(土)より、渋谷ユーロスペース、MOVIX川口ほか全国順次公開
©2024埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
撮影/鈴木千佳 スタイリスト/カワサキタカフミ ヘアメイク/星野加奈子 取材・文/浅見祥子
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