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大人のおしゃれ手帖 5月号

大人のおしゃれ手帖

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大人のおしゃれ手帖
2025年5月号

2025年4月7日(月)発売
特別価格:1480円(税込) 
表紙の人:吉瀬美智子さん

2025年5月号

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大人のおしゃれ手帖
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手ぬぐいで人気の京都の老舗「永楽屋 細辻伊兵衛商店」はまるで宇宙! 伝統柄もレトロモダンもアートでもある手ぬぐいの魅力とは? 「関西コレ、ええやん♡ vol.2」

ふなつあさこ

ピカソ、コクトー、バルビエも! 伝説のバレエ団のためのアートワークが手ぬぐいに

京都・永楽屋現代バレエの原点と言われる「バレエ・リュス」と「バレエ・スエドワ」。知る人ぞ知る2つのバレエ団のオーナーはいずれも大金持ちだったそうで、当時最高峰のアーティストたちに衣装デザインや公演パンフレットのためのアートワークをオーダーしていたんだとか。個性的なルックスで京都では知らない人はいない(と私は思っている)14世・細辻伊兵衛さんにその魅力を伺いました。

京都・永楽屋伊兵衛さん:舞踊史研究家の芳賀直子(はがなおこ)先生から、これまでに収集したコレクションを多くの方に知ってもらいたいとご相談を受けたのがきっかけとなり、バレエ・リュスとバレエ・スエドワの存在を知りました。パブロ・ピカソやジャン・コクトー、ジョルジュ・バルビエ、マリー・ローランサン、藤田嗣治(ふじたつぐはる)など錚々(そうそう)たる芸術家たちのアートワークを、私たちが培ってきた日本伝統の技術で手ぬぐいに仕立てたのが、《Diaghilev & Maré(ディアギレフ&マレ)》のバレエ・テヌグイです。商品にはできていませんが、ココ・シャネルもバレエ・リュス作品に関わっているんですよ。

京都・永楽屋伊兵衛さん:バレエ・リュスとバレエ・スエドワの現存するコレクションの中から、手ぬぐいに適したアートワークを選びぬき、デザイン化しました。特にハードルが高かったのがピカソです。ピカソ財団から商品化権を得ている日本の企業はそう多くないと思います。手ぬぐいにもしばしば登場しているニジンスキーは伝説のバレエダンサーとも言われているそうで、パリで旗揚げされたバレエ・リュスのプリンシパルでした。「月の光」などで知られる作曲家・ドビュッシーも彼とバレエ・リュスのためにいくつかの楽曲を書き下ろしています。

京都・永楽屋す、すごい。ときどき日本のKバレエ、ロシアではボリショイ・バレエ、マリインスキー・バレエ、イタリアではローマ歌劇場バレエ団の舞台を観たことがある私でもバレエ・リュスとバレエ・スエドワのことを初めて知ったのですが、今や知らない人がいないような芸術家たちが関わっていたなんて、まさに伝説です。

バレエに詳しい方はもちろん、それぞれのアーティストのファンの方々にもぜひ《Diaghilev&Maré》を知っていただきたい! 美術館で販売されている名画のジクレー印刷さながらの美しさと、永楽屋さんならではのデザインセンスが詰まったコレクションは、もはや芸術品です。

◆ Diaghilev & Maré についてはこちらから!

この記事を書いた人

編集者 ふなつあさこ

編集者ふなつあさこ

生まれも育ちも東京ながら、幼少の頃より関西(とくに奈良)に憧れ、奈良女子大学に進学。卒業後、宝島社にて編集職に就き『LOVE! 京都』はじめ関西ブランドのムックなどを手がける。2022年、結婚を機に奈良へ“Nターン”。現在はフリーランスの編集者として奈良と東京を行き来しながら働きつつ、ほんのり梵妻業もこなす日々。

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