【50代のこよみ養生 Vol.20】あなたは陰と陽、どちらに偏っている?春分は「陰陽バランス」を整えよう
明日から4月3日までは二十四節気の春分です。東洋医学では、昼と夜の長さがほぼ等しくなる春分は陰気(冷やす力・潤す力)と陽気(熱する力)が調和する季節と考えられています。しかし現代人の体は、この陰気と陽気のバランスが崩れがち。そこで春分の季節は「陰陽バランス」を整える養生で、不調になりにくい体作りをしませんか?
目次
春分は陰気と陽気が等しくなる「陰陽調和」の季節
明日は春分の日です。春分といえば「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるお彼岸ですね。
彼岸とは三途の川の向こう岸、つまり「あの世」のこと。仏教には「西方浄土(さいほうじょうど=極楽浄土は西の方角にある)」という考え方があって、春分の日や秋分の日は太陽が真西に沈むため、極楽浄土への道が開かれる日=あの世が最も近くなる日と考えられてきました。そのため、春分の日や秋分の日を挟んだ前後3日間、計7日間をお彼岸と呼ぶように。
この世とあの世をつなぐ季節、それが春分というわけです。
東洋医学においても、春分は“つなぐ”季節です。ここでつなぐものとは、陰の季節と陽の季節。夜が昼より長かった陰の季節から、昼が夜より長くなる陽の季節へとつなぐのが春分であり、春分は昼と夜の長さがほぼ等しくなることから「陰陽調和(いんようちょうわ)」の季節とされています。
陰陽調和とは、陰気(冷やす力・潤す力)と陽気(熱する力)が等しくなって調和すること。陰気は夜の長さ、陽気は昼の長さにそれぞれ比例するので、春分は陰気と陽気が等しくなる季節なのです。
人間も自然界の一部なので、健康であればこの時期は自然界と同様に体内の陰気と陽気が等しくなるはず。しかし多くの現代人は、生活習慣などのさまざまな理由から、どちらか一方が強すぎたり弱すぎたりと陰陽バランスが崩れがちなのです。
「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、春分を境に寒い季節から暖かい季節へと移っていきます。そのつなぎ目である春分は寒暖差が激しく、そのあとはどんどん暖かさを増していくわけですが、陰陽バランスが崩れているとこうした季節の変化に体が対応しきれず、不調が起こりやすくなるのです。
そこで春分の期間は、季節の変化に対応できる体を作るために「陰陽バランスを整える」をテーマに過ごしてみませんか?
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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