【50代のこよみ養生 Vol.26】GWは「緑の力」で、新年度の疲れ&ストレスを解消!
待ちに待ったゴールデンウィークがやってきました。
新年度がはじまってせわしない日々が続いていましたが、やっとひと息といったところ。
ゴールデンウィークには楽しい予定を立てている人も多いと思いますが、せっかくなら、ここまでの疲れとストレスを解消する過ごし方をしてみませんか?
キーワードは「緑の力」です!
【緑の力①緑茶】お茶を「一服」して初夏の不調を予防しよう
5月1日は「八十八夜」です。八十八夜とは、立春から数えて八十八日目のこと。「夏も近づく八十八夜」という茶摘みの歌のフレーズにもあるように、茶どころでは新茶の収穫が最盛期を迎えます。
また、この頃になると霜が降りなくなることから、農家では田植えや種まきなどの農作業が本格的にはじまります。末広がりの「八」の字が重なっていることや、「米」という字は「八十八」の文字が組み合わさっていることからも、八十八夜は農作業において縁起がいい日とされてきました。
ところで、お茶を飲むことを「一服」と言いますよね。これはなぜかというと、緑茶がもともと薬だったため。
薬を飲むことを服用、服薬などと言うように、古くは緑茶を解毒剤として飲んでいたことの名残りで「一服」と表現するのだそうです。
実は漢方の世界では、今でも緑茶を薬として用いています。かぜによる頭痛や発熱などに用いられる「川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)」という漢方薬には、緑茶は「茶葉(ちゃよう)」という生薬名で配合されているのです。
そして漢方と同じ東洋医学である薬膳でも、緑茶は重要な薬膳食材のひとつ。緑茶には体内の余分な熱を冷ます性質や、解毒、利尿、消化促進などの性質があり、熱感を伴う頭痛、目の充血、めまい、のどの渇き、消化不良、むくみなどに用いられています。
こうした緑茶の特徴は、今の季節の養生にぴったり。気候が暖かくなるにつれて強くなるほてり、ストレスによる頭痛や胃腸の不調などをやわらげるのにおすすめです。
ゴールデンウィークは旬の新茶を一服して、疲れた心身に癒やしを。ほてりや頭痛が強い場合は、緑茶に菊花やミントを加えるといいですよ。なお、ほてりやのぼせなどの熱感があってもおなかを冷やすことはNGなので、温かいお茶を飲んでくださいね。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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