【50代のこよみ養生 Vol.27】暑さに弱いのは「心」のせい?心の力を強化して夏バテを予防
夏に働きがさかんになる「心(しん)」とは?
では、“体の中の太陽”とはいったいどこだと思いますか?
ヒントは「太陽のように熱を持つ場所」。
それは心臓で、東洋医学では心(しん)と呼ばれる器官です。
心の中心的な働きは西洋医学の心臓とほぼ同じですが、それ以外にも心には多くの働きが含まれています。
その主な働きにはまず、血(けつ≒血液)を作る働きがあります。そして、心臓と血管の拍動によって血を全身に循環させて、体のすみずみまで水分と栄養を届けています。
また、心は発汗にも深く関わっています。心の働きが正常であれば適度に汗をかくことができますが、心の働きが低下していると汗が流れ続けたり、うまく汗がかけなかったりといった発汗の不調が現れます。
そしてもうひとつ、心の重要な働きにこころの働きがあります。心は「こころ」とも読むように、精神活動をコントロールする働きも持ち合わせています。緊張したり興奮したりすると胸がドキドキし、リラックスすると鼓動が落ち着くというように、精神と心には密接な関係があるのです。
夏になると、こうした心の働きがさかんになるわけですが、そのぶん心に負担もかかることに。そのため、心の力が低下している人は次のような不調が現れやすくなります。
□動悸、息切れ
□動いていなくても汗が出る
□倦怠感
□もの忘れ
□不眠、夢をよく見る
□精神が不安定になる
□暑さに弱くなる
夏が苦手だったり、夏は体調が悪くなりやすいという人は、心の力が弱くなっている可能性があります。心の力が弱いと夏バテにもなりやすいので、夏の不調予防として今のうちから心の力をしっかり補っておくといいでしょう。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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