料理が美味しくなる塩加減の正解があった!
『材料の総量に対して塩は1%』が鉄則です
LESSON: 02
すべての材料にちょうどよく火が通るよう、手順をふんで
定番おかずも、切り方の工夫で驚くほどおいしさに差がつく!
なじみのある家庭料理は、慣れでなんとなく作ってしまいがち。
たとえば肉じゃがの場合、にんじんが固かったり、じゃがいもが煮崩れたり、煮汁が多いわりにぼやけた味になってしまったり。
大庭さんの方程式に従えば、そんな失敗は起こりません。
「仕上がったとき、すべての材料の火の通りが同じになるよう考えて、それぞれの具材の大きさを違えて切るんです。肉じゃがだったら、じゃがいもは、やや大きめのほうが見栄えもよく、じゃがいものおいしさも引き立ちます。切って水にさらしているから、煮崩れもしにくくなります。そして、じゃがいもを基準にし、他の具材の大きさを調整します」
いちばん固いにんじんは小さく、火が入りやすい玉ねぎは大きめに。「にんじん1/2本など中
途半端に残ると、結局使い切れずに無駄になる」と、大庭さんは、材料も1個を使い切れるように分量を設定します。
「肉じゃがの場合は、野菜の水分が出てくるので、加える水分量は少なめにしています。水分が多いと塩分も多くなりますから」
大庭さんの煮物は、味、汁気の量も火の通りもすべてがちょうどいい。定番おかずがお店の味に格上げできます。
大庭さんちの定番肉じゃが
材料( 2~3人分 )
牛切り落とし肉 … 150g
じゃがいも … 大3 個
にんじん … 1 本
新玉ねぎ … 1 個
しょうが … 小1/2かけ
油 … 大さじ1
酒 … 大さじ3
水 … 1/2~2/3カップ
みりん … 大さじ2
砂糖 … 大さじ1
しょうゆ … 大さじ2 1/2~ 3
材料の総量は約800g。濃い口しょうゆ大さじ1の塩分量は2.7gなので、しょうゆは大さじ3程度が目安。
*薄口しょうゆのほうが塩味が強い(メーカーにより)
作り方
1.
牛肉は大きなものは4 ~ 5cmに切る。
じゃがいもは皮をむいて1 個を3 ~ 4 等分に切り、水(分量外)に10 分ほどさらして水気をふく。
にんじんは皮をむいて3cm四方の乱切りにする。新玉ねぎは縦4 等分に切る。
しょうがは皮をむいて薄切り、さらにせん切りにする。
火の通りにくいものを小さめに。
2.
フライパンに油を熱して牛肉を入れて強めの中火でほぐすようにして炒める。
肉の色が変わったらしょうがを加える
3.
にんじん、じゃがいもを入れて炒め、玉ねぎを加えてさっと炒める。
4.
3 に酒をふり、水を加えて煮立ってきたら、みりん、砂糖を加えて混ぜ、ふたをして弱火で10 分ほど煮る。
5.
しょうゆを加えて混ぜ、ふたをして弱火で8 ~ 10 分、柔らかくなるまで煮る。
POINT
煮ものは作りたてより、粗熱が取れてから再び温めると、味が染みておいしくなる。煮豚、筑前煮なども同様。
撮影/砂原文 文/坂口みずき
大人のおしゃれ手帖2025年5月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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