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2025年8月号

2025年7月7日(月)発売
特別価格:1590円(税込)
表紙の人:原田知世

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カンヌ国際映画祭「クィア・パルム賞」とは? 名作揃いの歴代受賞作3選

中山恵子

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バレリーナを目指すトランスジェンダーの苦悩を真摯に描く(2018年受賞作)
『Girl/ガール』

主人公役に抜擢されたのは、当時14歳のビクトール・ポルスター。『Girl/ガール』© Menuet 2018『Girl/ガール』© Menuet 2018

 15歳のトランスジェンダー少女のララがバレリーナを目指す物語。これが長編映画デビュー作のルーカス・ドン監督が、実在のトランスジェンダーのダンサーであるノラ・モンスクールのことを報じた記事を読んで映画化を考え、ノラの協力を得て制作されました。

 難関のバレエ学校への入学を認められたララは、娘を応援する父親に支えられながら、夢を叶えるために血のにじむような努力を重ねます。同時に、性別適合手術を控えているため、ホルモン補充療法を受けています。このような状況で、ララは思春期の身体的な成長に戸惑い、他の生徒の無邪気な言動や嫉妬に傷つき、徐々に心が追い詰められていきます。

 ドン監督は、男性の体であるララが女性用レオタードを着るために股間にテープを貼っているシーンをはじめ、肉体的なこと、家族や友達との関係、恋のことなど、ララに実際に起こりうる問題を避けることなく、しっかりと向き合って描写しています。

 ララ役を演じたのは、当時アントワープのロイヤルバレエスクールに通っていた少年ビクトール・ポルスター。ダンサー役のオーディションを受けたら主役に抜擢されたというポルスターは、これが映画初出演とは思えないほど、ララの愛らしさ、強さ、葛藤、苦悩を繊細に演じています。

ベルギーのルーカス・ドン監督の長編デビュー作で、カンヌ国際映画祭でクィア・パルムを受賞した『Girl/ガール』。

『Girl/ガール』

2018年製作

Blu-ray+DVDセット ¥5,280
発売元:クロックワークス
販売元:TCエンタテインメント

© Menuet 2018


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構成・文

ライター 中山恵子

ライター中山恵子

ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。

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