【50代のマンションリノベーション】マンション住み替え体験記
ついに完成した我が家 ~vol.7
子どもの一人暮らしを機に、23年間住んだマンションを手放して、中古マンションを購入。フルリノベーションして住み替えることを決めた、50代夫婦の私たち。探し始めてから1年半、マンション購入から7カ月で、とうとうリノベーションが完成しました。最終回はリノベーション前の様子とリノベーション直後の写真、そして引っ越して約半年の現在の様子(の一部)を紹介します。
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極小空間でも、ゆとりが生まれた玄関
BEFORE 玄関から入ってL字に廊下とつながる造りです。上がり框(かまち)が斜めになっているのもなんだか中途半端……。
AFTER
暗いうえに、土間が狭く、二人で帰ってきたときなどもたつきそうだった玄関。間取りは広げられなかったのですが、突き当りまで土間を広げることで、少し余裕がでました。土間はシンプルなモルタル。壁に姿見を付けて全身のチェックをしやすくしたところと、真鍮のライト(上手工作所のBELLという製品)を付けたところがポイント。
靴箱もトビラはないので、カンタキルトをかけています。スペースの都合でほんのわずかなのですが、コート掛けもつくりました。
こちらは玄関近く、廊下の収納。
廊下部分にはオープンな収納をつくって、カギや腕時計など出かけるときに必要なものを置いています。上段と下段で棚の奥行きを変えて、手前にスティック掃除機や傘など長いものを置けるようにしたのが便利なポイント。掃除機や自転車のバッテリー充電ができるように電源もあります。
洗面台を広げて広々とした、洗面所&トイレ
BEFORE 既製品の洗面台と引き出し式収納が並んでいた洗面所。
AFTER こちらは、引っ越し後の様子。
洗面所はバスルーム側に洗濯機置き場があったのをトイレ側に変更。洗面台の下には収納などをもうけず、洗濯用のバスケットなどを置きやすくしました(収納は背面にあります)。わかりづらいのですが、トイレの腰壁と洗面台の前にキッチンパネルを貼って掃除をしやすくしています。壁紙はどうしてもにおいがつきやすいのと、水まわりはいずれ、はがれてくるのでその対策です。ツールボックスという会社の「塗装のキッチンパネル」という製品はキッチンパネル特有のテカテカ感がないのでおすすめ。
BEFORE 飛行機のトイレのようなコンパクトさだったトイレ。
AFTER トイレは台付きのペーパーラックとマガジンラックも壁付けにして、本やモノを置けるようにしました。
コンパクトだけれど落ち着く空間のベッドルーム
BEFORE 共有廊下に面した北向けの洋室でした。
AFTER 写真でわかりにくいのですが、ピンクがかかったベージュの壁紙にして、ほかの部屋と雰囲気を変えました。左の引き戸でキッチンとつながっています。
リビングを広くするのと夫用のデスクもあるため、ダブルベッドを置くとスペースはかなりギリギリ……。クローゼットにトビラはなく、リネンの布をカーテンにして垂らしています。スペースの節約&衣類に湿気がたまらないのはメリットでしょうか。
たたんでしまうものは、イケアのヨナクセルという収納に入れています。枕棚にはイケアのストゥークというシリーズの収納ケースを入れていて、収納力も十分。
収納スペースと子ども部屋を兼ねた小上がり
BEFORE 東向きの、リビングダイニングの一角でした。
AFTER 引き戸を開けるとリビングとつながる小上がり
元の間取りでは、ダイニング、和室、洋室の3部屋だった壁を取り払い、大きいLDKにした空間。東側の一角が、壁と引き戸で区切った小上がりです。
壁側一面は本棚になっています。これからも読書がはかどりそうです!
AFTER 3畳分くらいの小上がり下がすべて収納になっているので、布団のほかにもいろいろ入って便利です。
小上がりは、息子が帰ってきたときに寝る部屋なので、ハンガーパイプも付けて衣類を掛けられるようにしています。たまに部屋干しするときも、ここに干して戸を閉めてしまえば見えないので◎。
リノベしてよかった!と実感できるキッチン
BEFORE もともとは壁付けのキッチンでした。冷蔵庫のあとが廃墟っぽい…。
AFTER グラフテクトのアイランドキッチンは、マンションとしては大きめの幅245㎝。当然、エレベーターには入らないので、階段をかついで搬入していただきました ! 現在は、230㎝、215㎝サイズも登場して、マンションでも取り入れやすくなっています。
一応我が家の目玉となっているキッチン。場所はあまり移動せず、向きを変えてアイランドにしました。スペースに余裕があって作業しやすいのはもちろん、リビングと同じ空間にあることで「さて、料理(片付け)するか」と思った時の取り掛かるハードルが断然低くなりました。背面収納は引き出し式にして食器は出し入れしやすくなったのもうれしいポイント。
現在はこんな感じ。背面はいろいろ出しっぱなしにしていますが使いやすくて便利です。キッチン側の壁が躯体現(くたいあらわ)しになっているので、インダストリアル感を意識して、新しい家電は黒かグレー系を選んでいます。とはいえ、前から持っている家電が白なのであまり統一感がないですが……。
グラフテクトのキャビネットを使用。アンティコパインという古びた木目柄ですが、現在はカタログに載っていないようです。
ゴミ箱(燃えるごみ、プラゴミ、ペットボトル)はシンク下。資源ごみは冷蔵庫と壁の間にライクイットの分別引き出しステーションというゴミ箱に入れています。両開きの冷蔵庫はサイドを壁にぴたりとつけてしまうとちゃんと開かないのでスペースをとったのですが、幅17㎝のゴミ箱がぴたりとおさまったので結果オーライ。
パントリーはないので常温で保存する食材は、クラッシュゲートのメタルスタッカー スチールラックに、ガサッと収納。キャスターがついていて掃除もしやすいです。
外の景色を見ながらくつろげるリビング
BEFORE 家の中でもいちばん傷みが目立っていた和室。ここはベランダが柵だけになっていて見晴らしがよく、ダイニングにしたいと思っていました。
AFTER 和室と洋室の間の壁を取り払い、窓が3面ある開放的な空間に。
南側に面したリビング。家具は前の家にあったテーブルのサイズをリメイクしたり、ソファのカバーだけを新調したりして、活用しています。ダイニングテーブルとキッチンが横並びで、配膳しやすいのもポイント。
掃き出し窓が並んでいますが、古い建築なため窓の高さが低く、ちまちま見えるのが気になっていました。カーテンレールを天井に埋め込んだことで、見た目がすっきり。
躯体現しの壁は画鋲などがさせないので、ピクチャーレールを付けて、カレンダーなどを垂らしています(塗装のほうの壁はふつうに画鋲がさせるようです)。
住み替えをして、よかったこと
さて、住み替え体験記はそろそろ終わりです。最後に住み替えてよかった点を振り返っておきます。
●リビングに開放感があるので、部屋にいてくつろげる。
どこに座っても外が見えるので、気分がよい。窓を開けても静かで、車の音がほとんど聞こえません。住宅街のどまんなかですが、近隣に緑があるせいかベランダにスズメやムクドリなどの野鳥が来るのを見るのも楽しい。
●駅から10分くらい歩くので自然と運動できる。
前の家は駅やスーパーが近く、在宅仕事の私はほとんど歩かずに生活できてしまったことを反省。今は、散歩したくなる道も近いので、歩くようにしています。
●家事動線がよくモノを片づけ&掃除しやすい
身長が低い私の使いやすさを考えて、棚の高さを低めにしたり、ものに合わせて収納場所を決めました。定位置が決まったので、少し散らかっても片付けやすい。床に物があふれることがなくなり掃除もしやすくなりました。そもそもズボラなので、床や水回りなど汚れが目立たない素材を選んでいるのもいいところ。
●経済的に余裕が生まれた
物件代+リノベーション代よりも、持ち家が高く売れました。それまで、住宅ローンの繰り上げ返済しすぎ&教育費かけすぎで口座はカツカツでしたが、それより少し余裕が生まれました。若い時、繰り上げ返済をがんばった自分をほめたい(笑)。
今のところ、不満な点はありません。引っ越し当初に多少の不具合はあったのですが、リノベーション会社に直してもらったので、今は快適です。
ただ、唯一の課題は寝室。寝室が面している共有廊下の蛍光灯が一晩中、煌々(こうこう)とついているのに気が付きませんでした。ベッドの頭の窓に、昼の暗さを気にして光が入るタイプの調光ロールスクリーン(2種類の生地をずらすことで光を取り込める)を付けたのですが、夜になってロールスクリーンをすべて閉じても明るい! 夏は、日の光で5時前からすでに昼間のような明るさです。引っ越し前に何度も足を運んでいたのですが、昼間しか見に行かなかったので、わからなかったのです。遮光タイプのロールスクリーンに早めに買い換えます……。
若いころとは違い、生活スタイルが決まってからの住み替えは、エネルギーがいるのは事実。でも、生活スタイルや自分が何が好きなのかがわかっているからこそ、実行できれば満足度は高いといえます。
いずれ住み替えたいと思っている50代の方は、早めに挑戦してみるのがおすすめです。
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田中絵真
フリーライター田中絵真
暮らしまわり、ヘルスケアの記事を多く執筆。
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