【明日海りおさんインタビュー】「“書くこと”に出会って心を震わせる主人公が、舞台に立つ自分と重なった」
今から100年以上前、まだ女性が不自由な生き方を強いられていた時代に、みずから道を切り開いた女性――。明日海りおさんがミュージカル『コレット』で演じるのは、フランスの国民的作家・シドニー=ガブリエル・コレット。波乱に満ちた物語に挑む、今の心境を伺いました。
目次
【明日海りおさんインタビュー】
「“書くこと”に出会って心を震わせる主人公が、舞台に立つ自分と重なった」
コレットは、新しい世界へ踏み出すことに前向きな、勇気のある女性
2019年に宝塚歌劇団を卒業。以来、舞台、映像を問わず幅広い役柄に挑戦し、新たな魅力を発揮し続けている明日海りおさん。この夏は、ノーベル文学賞候補にもなったフランスの作家、シドニー=ガブリエル・コレットの半生を描いたミュージカル『コレット』に挑みます。
演出を手がけるG2さんが、長年温めていたという本作。「実現するなら、ぜひ明日海さんに」と真っ先にオファーがあったそう。
「台本を読ませていただく前の段階で、キーラ・ナイトレイさんがコレットを演じた映画と、コレットの小説『青い麦』を参考資料として教えていただきました。映画を観た第一印象は、なかなかスキャンダラスな人生だな…と(笑)。でも同時に、日本のミュージカルでこうした人物を題材にした作品は、今までなかったなと感じて。きっととても面白い作品になるだろう、と出演を決めました」
物語の舞台は、まだ男性優位が当たり前とされていた19世紀末のフランス。田舎町で育ったコレットは人気作家である夫のゴーストライターとしてヒット作を生み出しますが、やがて一方的に搾取される関係に疑問を抱き、自らの力で人生を切り開いていきます。
「当時は、今のように女性が思うように生きるなんて、想像すら難しい時代。ましてや作家となって、自分が表に出て表現するというのは考えられませんよね。コレットも幼い頃は恋をして、結婚して、素敵な家庭を築いて……と考える普通の少女だったと思うんです。でも結婚した相手が傲慢で女たらしという、とんでもない人物。でも、彼女は打ちひしがれることなく、他の女性にはできない自分だけの価値を生み出して、彼の役に立とうと考える。さらに、パントマイムという身体表現にも出会って、そこに挑戦していく。新しい世界に踏み出すことに対してとても前向きな、勇気のある女性だと思います」
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