暑い夜にミステリー映画はいかが? 映像美や音楽も楽しめる洋画3選
小説を流出させたのは誰? 実話をもとに創作した上質ミステリー
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』 ©(2019)TRÉSOR FILMS – FRANCE 2 CINÉMA - MARS FILMS- WILD BUNCH – LES PRODUCTIONS DU TRÉSOR - ARTÉMIS PRODUCTIONS
「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの第4作目「インフェルノ」を出版する際、海賊行為や違法流出を防ぐために、著者ダン・ブラウンの同意のもと、アメリカの出版元が各国の翻訳者たちを隔離して翻訳作業を行ったといいます。そんな実話から着想を得て誕生したミステリー作品です。
舞台はフランス。大ベストセラー・ミステリー三部作の完結編「デダリュス」の翻訳のために選ばれた9人の翻訳家は、豪邸の地下に隠された密室に案内され、そこで毎日決まった時間、決まったページだけを作業するよう言い渡されます。もちろん外出も電話も禁止です。
©(2019)TRÉSOR FILMS – FRANCE 2 CINÉMA - MARS FILMS- WILD BUNCH – LES PRODUCTIONS DU TRÉSOR - ARTÉMIS PRODUCTIONS
ところが、原稿の一部がネットに流出し、「24時間以内に500万ユーロを支払わないと次の100ページも公開する」という脅迫メールが出版社社長のアングストロームのもとに届きます。原稿にアクセスできるのは、作者のオスカル・ブラックと、アングストロームだけ。翻訳者による犯行だと確信したアングストロームは、犯人探しに乗り出しますが……。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』 ©(2019)TRÉSOR FILMS – FRANCE 2 CINÉMA - MARS FILMS- WILD BUNCH – LES PRODUCTIONS DU TRÉSOR - ARTÉMIS PRODUCTIONS
各国語の翻訳者は、常にスケボーを持ち初日から居眠りする最年少のアレックス、「デダリュス」のヒロインのコスチュームを着たカテリーナなど、個性的なメンバーが揃っています。彼らの多くは翻訳できることを名誉に感じていますが、出版社社長は富と名声にとりつかれていて、両者の対立が深まります。一方、翻訳者たちも互いに疑心暗鬼となっていきます。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』 ©(2019)TRÉSOR FILMS – FRANCE 2 CINÉMA - MARS FILMS- WILD BUNCH – LES PRODUCTIONS DU TRÉSOR - ARTÉMIS PRODUCTIONS
真犯人は誰なのか? 何のために? 最後の最後まで目を離せない知的なミステリーは、スタイリッシュな映像と音楽も秀逸。特に音楽は、パリを拠点に活動する日本人音楽家の三宅純が担当しています。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』
2019年製作
<廉価版>
Blu-ray ¥5,280/DVD ¥4,180
発売・販売元:ギャガ
©(2019)TRÉSOR FILMS – FRANCE 2 CINÉMA - MARS FILMS- WILD BUNCH – LES PRODUCTIONS DU TRÉSOR - ARTÉMIS PRODUCTIONS
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
※価格は、断りのある場合を除き、消費税込みで表示しています
※この記事の内容および、掲載商品の販売有無・価格などは2025年7月時点の情報です。販売が終了している場合や、価格改定が行われている場合があります。ご了承ください
この記事のキーワード
構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。
関連記事
-
-
-
-
-
-
-
PR
-
PR
-
PR