【50代のこよみ養生 Vol.38】炎症、吹き出物、かゆみ⋯⋯夏の肌トラブルはこの薬膳食材で改善
余分な熱と湿気をとる「清熱利湿(せいねつりしつ)」の食材でべとつき対策を
肌のべとつきが気になる場合は、「清熱利湿(せいねつりしつ)」の薬膳で対処していきます。
清熱利湿とは、体の余分な熱を冷まし、体内にたまっている余分な湿気を排出する作用。「利湿」とは、必要な水分は保ちつつ、水分代謝を高めて不調の原因となる余分な湿気を尿などで排出する働きをさします。
外気の湿度が高くなると皮膚表面の汗が蒸発しにくくなり、表皮周辺に余分な湿気がたまって肌がべとつきやすくなるもの。こういう場合に利湿の食材をとることで皮膚の水分代謝が高まり、べとつきが改善されます。
清熱利湿の食材には、清熱解毒の食材として紹介したあずき、どくだみ茶のほか、はとむぎ、わかめ、ひじきなどがあります。
さらに、水分代謝と免疫力の低下を回復するために、五臓の脾(ひ=胃腸)の力を補う「健脾(けんぴ)」の薬膳もプラスしてみてください。
脾には全身の水分代謝を整える役割があるほか、免疫力のもとである気を飲食物から作り出して、全身に送り届ける役割もあります。そのため、脾の働きを高めることは、肌トラブルが起こりにくい体質作りにつながるわけです。
この時期におすすめの健脾の食材は、とうもろこし、大豆・枝豆、いんげん、じゃがいもなど。夏バテや疲労の対策にもなりますよ。
肌の不快指数が最高潮のこの季節を、薬膳を活用して乗り切っていきましょう!
画像素材/PIXTA
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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