【大人の奈良】願いごとやお悩みがあるなら奈良・春日大社をじっくりお参りして! 「究極の国宝 大鎧展」も開催中
国宝の鎧が春日大社 国宝殿に大集結! 「究極の国宝 大鎧展」がアツい!
天皇や上皇、そして貴族たちからの崇敬を集めた春日大社には、主に平安時代に制作された多くの品々が奉納され、その点数と質の高さから「平安の正倉院」ともいわれています。約3000点におよぶ神宝が収蔵されている「国宝殿」では、現在「究極の国宝 大鎧展 ―日本の工芸技術の粋を集めた甲冑の美の世界―」が開催中。
「国宝大鎧の双璧」とされる国宝「赤糸威大鎧(あかいとおどしおおよろい)[竹虎雀飾(たけとらすずめかざり)]」〈鎌倉時代(14世紀)/奈良・春日大社〉【左】と国宝「赤糸威鎧[菊一文字(きくいちもんじ)の鎧兜]」〈鎌倉時代(14世紀)/青森・櫛引八幡宮〉【右】が並列展示されるのは、史上初。
それだけでなく、花山院(かさんのいん)宮司によれば「国宝の鎧の半数が集まることは、たぶんもう二度とない」とのこと! 必見です。
*通常は撮影不可。内覧会で特別に撮影させていただいています
左からそれぞれ、竹虎雀飾と菊一文字の鎧兜のディテール。とんでもないほどの工芸技術の高さに目を見張ります。これはもはや着るジュエリーですね……!
楠木正成が奉納したと伝えられる国宝「黒韋威矢筈札胴丸(くろかわおどしやはずざねどうまる)」〈南北朝時代(14世紀)/奈良・春日大社〉は、シックで均整の取れたデザイン。
当然すべてオーダーメイドなので、その鎧兜をオーダーした人の人柄やセンスが感じられる気がします。
※前期展示作品。現在は公開されていません
出陳されていた鎧の情報を見てみると、軽いもので20kg弱、重いもので30kg超。
「これ着て戦ってたの!?」と思いつつ「春日本・ 春日権現験記(かすがごんげんけんげんき)第2巻」〈江戸時代(原品:鎌倉時代)/春日大社(原品:皇居三の丸尚蔵館)〉(写真は部分)を眺めていたんですが、しっかり鎧兜着けて戦ってますね。さらには、手放し運転(運転じゃないか)で、弓を射るわ、攻撃かわしながら刀を振るうわ……。
サムライすごい。馬もすごい。
※前期展示作品。現在は公開されていません
こちらの「南都本談義屋伝来紫萌葱地逆沢瀉威鎧切型(なんとほんだんぎやでんらいむらさきもえぎじさかおもだかおどしよろいきりがた)」〈江戸時代/個人蔵〉は、焼損してしまった鎧を原寸大で書き写したもの。焼損する前のようすが分かる貴重な資料です。
個人的にグッときました。服でゆうたら型紙ですね。原寸大コピーが欲しい。
8月28日(木)から展覧会の最終日である9月7日(日)には、これまで一般公開されたことのない門外不出の兜、重要文化財「縹糸威筋兜(はなだいとおどしすじかぶと)[縹糸威銅丸のうち]」〈室町時代前期/奈良・川上村〉がお目見え!
非業の死を遂げた室町時代・後南朝の流れを受け継ぐ自天王(じてんのう)の遺品と伝わるこの兜は、自天王をしのぶ川上村の方々のよって毎年2月5日、600年近くにわたって行われてきた「御朝拝式(おちょうはいしき)」でのみ拝見することができるそう。
7月にも3日間のみ公開されたのですが、門外不出の兜の初の一般公開とあって、遠方から駆けつけたファンもいらしたのだとか。ぜひぜひ、お見逃しなく。
※写真提供:春日大社
ミュージアムショップでは、国宝・重文の鎧のアクリルスタンドや、オリジナルキャラの展覧会限定グッズも販売されていました。
鎧兜の切型を見て興奮していた私のイチオシグッズは『春日大社 国宝の兜をつくろう! ダンボール制作キット』。完成後は頭にかぶることもできるようなんです。買いかけました。いや、買って作ってかぶるべきだったのか……!?
株式会社カプコンの大人気ゲーム「モンスターハンター」シリーズとコラボしていて、フォトスポットもありました(撮影していただいてみました)。コラボグッズも販売されていましたので、ご興味のある方はぜひ!
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