大人コーデのアクセントに! デイリーに使える「DESIGN SETTA SANGO」のSETTA「関西 コレ、ええやん♡ vol.6」
カフェとパンとセッタと 描いたビジョンをカタチに
お店の2階は、カフェファンチャーナ。カフェとしても人気店で、ランチタイムからティータイムまで、平日でも大盛況です。でも、星田さんは「カフェ? 妻と出会う前は、全然詳しくなかったんです」と言います。
星田さんがカフェに興味を持ったのは、おしゃれなカフェ巡りが趣味だった妻の純子さんの影響。当時、大阪の印刷会社の先輩として後輩の純子さんと営業回りの合間に時間調整でカフェを訪れるようになったのだそうです。「今はもうないんですけど、あるお店で“自分でもこういう店やりたい!”ってなって、会社、辞めたんです」
飲食業未経験ながら、憧れのお店を営んでいる会社の面接に行った星田さん(ハートが強い!)。
「何しにきたの」と呆れ半分での対応に、流石に受かるわけない……と思いきや、かえって面白がってもらって半年ほどお世話になったそうで、さらに数年間の修業の日々を送ります。
フラグを回収しているからこそ「下積み」といえる期間、つまりその当時にすれば正直全く何のアテもない、いうなれば無職期間にふたりはご結婚!
純子さんのご両親もやんわりとではあったものの反対されていたそうですが、ご本人はなんのその。
「付き合い始めたときからこの人と結婚すると思っていたので、両親にも“遅かれ早かれ結婚するから、今結婚したって一緒だよ”って。最後にはちゃんとする人なので、全然心配してなかったです」とニカッと笑う純子さん。一念岩をも通す人のパートナーも、やはり一念岩をも通す人!
カフェやブランドの立ち上げ・運営と並行して2人のお子さんを出産、子育て中というから、ただただ尊敬するばかりです。
夫の和彦さんは三郷町の隣町の出身ですが、三郷町の地場産業が鼻緒履物であることなど知らずに育ったそう。和装に興味を持ったこともなく、雪駄や草履をふだん履きするどころか、そもそもほとんど履いたことがなかったそう。
「どっちかって言ったら、苦手でした。痛そうなイメージがあって。でも、知り合った職人さんが作った雪駄を履いたら痛くなかったんです」。そして今や毎日SETTAを履いて暮らしているというのだから、人生何があるかわかりません。
「我ながら、なんでカフェと鼻緒の履物にこんな肩入れするんだろう? って思い返してみたら、たぶん父方の祖父の影響なのかなぁって。
じいちゃんは大阪・堺の有名な棋士・坂田三吉名人の弟子で、本人も棋士だったんです。坂田さんの家は草履屋だったらしくて、将棋の対局に行くときも自分で作った草履を履いてたそうです。そんな話を、じいちゃんの行きつけの喫茶店で聞いてるのが楽しかったなぁ。
子どもだったので、ミルクピッチャーに少しコーヒーを入れてもらって飲んでましたね」
……そんなん聞いたら、今ごろ星田さんの亡きおじいさまも嬉し泣きしてはるんやないでしょうか。
ところで、1階のパン屋さんの店名は「a bread of fresh air」。“気分を一新するもの、その場の空気をパッと切り替えてくれるもの”というような意味で使われる英語のイディオム「a breath of fresh air」をもじったのだそう。
ほっとひと息つけるカフェファンチャーナ、気分をパリッとさせてくれるようなハード系のパンを取り揃える「a bread of fresh air」、“breakthrough 風穴をあける”をブランドコンセプトとするDESIGN SETTA SANGO。
2022年にオープンした3つのショップが入るこちらのビルは、古くから崇敬を集めてきた風の神様を祀る龍田神社から三郷の町へと延びる“神降(かみくだ)りの風道(かざみち)”龍田古道に面しています。
全然何の脈絡もないようでいて、星田さんのなかではちゃんと全部つながっているんですね。つながっているというよりは、星田さんのパッションがつなげているのかもしれませんが、いずれにせよ、追い風をつかまえて進んでいく勘が鋭い方やなぁ、とお話を伺いながら思いました。
「今やってることを一生続けたいですね。伝統産業のなかにもちゃんと入って、ちゃんと続けたい。食べていけないと続けられないですからね。そういう意味でも、ちゃんと続けたいです」
次の追い風を掴んだら、連絡ください! また取材しに行きます、SETTA履いて(写真のこれ買いました)。
三郷町のお店に伺った後、大阪の阪急うめだ本店1階のメインエントランスを入ってすぐのスペースで開催された「BON ÉTÉ !YUKATA ~ゆかたを私らしく、夏を楽しむ」(会期は終了しています)にも出てはったので、そちらも覗きに行きました。
正倉院宝物に見られる文様をデザインに取り入れた「TEMPYO」シリーズやアフリカの生地を鼻緒に使った「Africa」シリーズ、国内のテキスタイルデザイナーとコラボしたSETTAなど、改めて見ているとまた欲しくなる不思議……(写真のこれも買いました)。
イベント出店などの最新情報は、Instagramでチェックを。そしてぜひ、皆さんのワードローブにも、コーデのスパイスとなるSETTAを取り入れてみてください!
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