【50代のこよみ養生 Vol.43】秋は“行楽養生”しよう!体質別おすすめ行楽スポット&過ごし方
Aタイプは気を補う味覚狩り、Bタイプは美しい色彩を楽しむ行楽を
気が不足しているAのタイプは、専門的には「気虚(ききょ)」と呼ばれる体質です。気虚になるおもな原因には過労、睡眠不足、食事制限、汗のかきすぎなどがあるほか、夏バテが抜け切らないという人も気虚の可能性が。そんな気虚タイプは、「旬の味覚で気を補う」ことをテーマに行楽を楽しんでみましょう。秋は味覚狩りが楽しい季節。胃腸が弱ってるなと感じている人や体力低下が気になる人は、きのこ狩りに出かけてみて。きのこは胃腸の調子を整えて気を補い、疲労回復に役立ちます。また、疲れのほかめまいや不眠なども気になる人には、気と血を補う食材であるぶどう狩りがおすすめ。単に旬の味覚を食べるだけではなく、味覚狩りをすることで木や土に触れて、自然の気をたっぷりと補うことができるでしょう。
そのほか、夏バテが続いている人は冷房などで胃腸が冷えて消化機能が低下し、それが気虚の原因となっている可能性があるので、温泉でおなかを温めると疲労回復につながります。なお、激しい運動は体に負担がかかって気の消耗につながるので気をつけて。食事は温かい飲み物や食べ物を中心にするといいでしょう。
血が不足しているBのタイプは、「血虚(けっきょ)」と呼ばれる体質です。血虚になるおもな原因は無理なダイエットや偏食、夜ふかしなどがありますが、特に現代人に多いのが目の使いすぎ。スマホやパソコンなどを長時間見ることは目の酷使となり、私たちが思っている以上に血を消耗してしまうのです。そこで行楽養生は「目の保養」をテーマに楽しんでみましょう。美術館や水族館、植物園、絶景スポットなどを訪れて、その美しい色彩をじっくりと鑑賞してみてください。自然やアートの色を画面越しではなくじかに鑑賞することで、脳がリラックス状態になり、目の疲労回復にもつながります。
また、血虚タイプは精神的に不安定になりやすいので、舞台や伝統芸能などを鑑賞して心を満たす芸術体験もおすすめ。なお、食事は肉類をしっかりとると血の補給になります。気虚タイプと同様に体に負担がかかる行楽は控えて、ゆったりと過ごすことを意識してください。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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