【50代の奈良旅】今年も必見! 奈良国立博物館「第77回 正倉院展」スペシャルな旅のプランもご紹介!
1300年前の美と知に心が震える!

10月25日(土)にスタートし、11月10日(月)まで開催される「第77回 正倉院展」。私は東京に暮らしていたころにも必死で通い、10回以上は鑑賞しています。そこまでしても足を運ばずにはいられないのは、毎年新たな出合いや気づきがあるから。
南倉125「桑木阮咸(くわのきのげんかん)」の展示室では、以前の調査で録音された音色も流れていました。東大寺の大仏さまを造立した聖武天皇も、この音色を耳にしたのかも……と思うと、タイムトラベルに出かけたような不思議な気分に(あの歌を思い出します!)。

すべてが見どころではありますが、今回はとくに「見覚えがある!」と思う宝物が多い気がしました。たとえば「蘭奢待(らんじゃたい)」の雅号で知られる香木、中倉135「黄熟香(おうじゅくこう)」もそのひとつ。
実際に目にすると、思った以上の大きさ。天下一の名香ともいわれ、足利義政、織田信長、明治天皇が切り取ったことを示す紙箋が付いています。

正倉院宝物は大きく3種類に分けられるのですが、なかでもバラエティに富んでいるのが、光明皇后によって大仏さまに捧げられた聖武天皇遺愛の品々。その目録(≒リスト)『国家珍宝帳(こっかちんぽうちょう)』も残っています。
これによると聖武天皇ゆかりの鏡は20面あるそうですが、こちらの螺鈿飾りの鏡、北倉42「平螺鈿背円鏡 附 題箋(へいらでんはいのえんきょう つけたり だいせん)」もそのひとつ。
日本では手に入らない、シルクロードの各地で産出された素材を使って花や鳥のモチーフが表現されています。大きな花の中心の赤い部分だけがぷくっと立体的で、この鏡を作った遠い昔の人のセンスを感じられます。

古代中国の唐でさかんに作られた陶器「唐三彩(とうさんさい)」のように見える、南倉9「磁鉢(じはち)」。でも、なんと日本で作られた「奈良三彩」なのだそう!
正倉院宝物というと、シルクロードを経て伝わった舶載品というイメージがあり、実際そういう例もあるようですが、大陸からもたらされたデザインを真似たり、日本にはない素材を使って日本で製作されているケースの方が実は多いそうです。

近くにいた学芸員さんに「これ、本物ですか?」と思わず確認してしまったのが、南倉150「赤地錦几褥(あかじにしきのきじょく)」。仏さまへの供物を載せる机に敷いて使われた、机の上敷きだそうです。びっくりするほど保存状態がよく、色鮮やか。

「えっ? ほうき?」と思って近寄ってみたのが、写真左の南倉75「子日目利箒(ねのひのめとぎのほうき)」。ほうきはほうきでも、儀式用のほうきだそうで、握る部分位は色とりどりのガラス玉があしらわれています。
写真右は、このほうきを立てかける台という説もある、南倉76「粉地彩絵倚几(ふんじさいえのいき)」。
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