【更年期の養生 Vol.8】年末年始の精神的な「ゆらぎ」「無気力」「落ち込み」を癒やす「がんばらない養生」
ほっと肩の力が抜ける年末年始⋯⋯のはずが、なんとなく気が重くてどんより。これは心と体が休みたがっているサインです。そこで年末年始は「がんばらない養生」をとり入れてみませんか?
年末年始は精神的な疲れがたまりやすいとき
ひと息つけそうな年末年始。のんびり楽しく過ごしたいものですが、なぜか気分が晴れない、やる気が出ない⋯⋯そんな感覚に戸惑っていたりしませんか?
実は東洋医学の視点で見ると、年末年始は五臓の「腎(じん)」と「心(しん)」が疲れやすく、こころが揺らぎやすいタイミングなのです。
腎とは体全体の“生命力の源”となる場所ですが、冬はこの腎の働きが活発になり負担がかかりやすい季節。加えて年末の忙しさが重なることで、腎が疲れやすい状態なのです。腎は脳ともつながっているので、年末にやらなければならないことをあれこれと考えて頭をフル回転させることもまた、腎の疲れの原因に。
そして心とは全身に血(けつ≒血液)を循環させる心臓の役割のほかに、精神をつかさどる働きも持つもので、忘年会など普段よりも人と接する機会が多い年末はその気疲れによって心にも疲労が蓄積し、精神が不安定になりやすいのです。
このように腎と心に疲れがたまりやすいために、年末年始を迎える頃になると
・何もしたくない
・楽しいはずなのに気が重い
・気持ちが沈む
・ぼんやりする
・正月明けに体が動かない
といったメンタルに陥りやすい状態に。
しかしこれは決して「怠け」ではなく、腎や心が休みたがっているサイン。本来冬は、静かに過ごして栄養やエネルギーを体内に蓄える季節であり、疲れがたまる年末年始に動けなくなるのは自然なことなのです。ここで無理に心身を奮い立たせようとしたり、がんばらなければと焦ったりする必要はありません。ゆったりとした気持ちで、腎と心の疲れを癒やしていきましょう。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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