【更年期の養生 Vol.8】年末年始の精神的な「ゆらぎ」「無気力」「落ち込み」を癒やす「がんばらない養生」
心の疲れを回復するための「年末年始にしないことリスト」

心の疲れを癒すには、「がんばらないこと」が養生となります。「やること」よりも「しないこと」を決めると、年末年始が一気にラクになるはず。次のような「しないこと」を意識するといいでしょう。
◉予定を詰め込みすぎない
忙しく動き回ったり人付き合いをすることは、精神に負担がかかって心の疲れを増やしてしまいます。お正月は予定を詰め込みすぎず、外出や来客などの予定は1日1件までにするのがおすすめ。また、夜が遅くなる予定が連日続かないように、遅くなった次の日は完全オフ日にするといいでしょう。そして忙しい人ほど「何もしない時間」を予定として確保し、ゆったりと過ごしてください。
◉家事などのタスクは最小限しかしない
年末年始の家事や用事を全部完璧にこなそうとすると、パンクしやすくなります。家事は最低限やらないと困るもの(洗い物や掃除など)を1日2つまで、それ以外の優先的タスクを1日1つ、必須ではないタスクはお正月の間はしなくてもいいと割り切って、心を休ませることを最優先するといいでしょう。
◉情報を入れすぎない
年末年始はテレビの特番やネットコンテンツなどが多く、情報過多になりやすいとき。過剰な情報は精神を興奮させて心の消耗につなぎ、情緒の不安定や不眠などの一因に。お正月は情報を入れすぎないことが、心の疲労回復につながります。
例えばテレビは極力つけっぱなしにせず、見たい番組だけを見るようにしましょう。連続視聴は1~2時間までにし、視聴後は軽く体を動かして窓の外を見ると、気持ちが落ち着きやすくなります。夜は落ち着いた内容の番組を視聴し、夜遅くまで見ないように。ネット配信などでも同様です。
また、朝起きてすぐにニュースを見ると、意識が急激に外向きになるために精神が落ち着かない、ソワソワした気分になるといった状態になりがち。ニュースは起床後30~1時間ほどたってから見るのがいいでしょう。
そのほか、SNSを「なんとなく」開くこともできるだけお休みに。情報に触れない時間は、ゆっくりお茶を飲むなどして過ごすのがおすすめです。
◉目標を立てない
「1年の計は元旦にあり」と言いますが、東洋医学の視点で見るとお正月はまだ休眠状態の季節。このタイミングで計画を立てても体が動かず、決めたのに実行できないと自分を責めやすくなってしまいます。計画を立てるなら、エネルギーが外側へと向き出す立春(2026年2月4日)がおすすめ。お正月はそんな春の到来に備える充電期間と考えるといいでしょう。
お正月は無理せず張り切りすぎず、のんびりと過ごしてみてください。ゆらぎやすいこころの状態を安定させて、新年を迎えていきましょう。
画像素材/PIXTA
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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