齋藤智子さんpresents 香りの力で自分を癒やす アロマの処方箋 vol.9
香りで空間を変化させる
だんだんと気温が下がってきましたね。
気温が下がると空気が澄んできて、香りも雑味を帯びずに広がりやすくなります。
そして、ちょうど今くらいの季節の変わり目は、ファッションとともに部屋の模様替えをされる方もいらっしゃると思います。
そんなときにぜひおすすめしたいのが、部屋のイメージや気分に合わせて香りも着替えるという楽しみ方です。
今回は「香りで空間を変化させる」をテーマに、アロマの活用法をお伝えしていきたいと思います。
アロマ調香デザイン®️について
私の拙著『アロマ調香デザインの教科書』でも書いていますが、私がお伝えしている「アロマ調香デザイン®️」は、ただ香りをブレンドするのではなく、目的に合わせて精油を選び、機能性とデザイン性を考慮し、調和の取れた心地よい香りをつくるメソッド、としています。
アロマトリートメント、アロマスプレー、アロマバス、空間演出など、アロマとひと口にいっても実はさまざまな楽しみ方があります。
そして、その目的や使い方によって精油の選び方も変わってきます。
香りをデザインするとは?
デザイン【design】
1. 建築・工業製品・服飾・商業美術などの分野で、実用面などを考慮して造形作品を意匠すること。「都市を—する」「制服を—する」「インテリア—」
2. 図案や模様を考案すること。また、そのもの。「家具に—を施す」「商標を—する」
3. 目的をもって具体的に立案・設計すること。「快適な生活を—する」
(デジタル大辞泉より引用)
香りの場合は、精油を使って香りを組み立てる・設計する、ということですね。
この考え方は、従来のアロマセラピーのように癒やしやリラックスのためだけではなく、ご家庭やビジネスシーンなどでも使っていただける考え方として講座でもお伝えしています。
私たちはこの「アロマ調香デザイン®️」という考え方を使い、個人の方からさまざまな業界の企業とお取り組みをさせていただいています。
アロマ空間デザインと3つの間について
私が得意とする香り作りの仕事に「アロマ空間デザイン」があります。
これは香りを使って、空間をデザインする、ということ。
空間の香りをデザインする上で大切なポイント、「3つの間」についてお話をしたいと思います。
3つの間のその1「アロマ×空間」
空間でどうやって香りを楽しみたいか。
例えば、家のリビング、寝室、玄関など、さまざまな広さや高さなどがあります。
その部屋に電源があるのかないのかなどによってもディフューザーを使うのか、ティッシュに垂らすだけでもいいのか、などが決まってきます。
また、どんなインテリア(モダン、和、リゾートなど)なのか、その部屋の印象を決める素材(ファブリックが革か布地かなど)もここに含まれます。
さらに、リラックしたい、集中したい、清潔感が欲しいなど、どんな目的で香りを使いたいのかということも考えます。
このように、空間のイメージや目的などで精油を選んでいきます。
おすすめの香らせ方
1)北欧テイストのリビングで使う秋の香り
キーワード:シンプル、ナチュラル、木、あたたかみ、リラックス
オレンジスイート 3滴
グレープフルーツ 3滴
ホウショウ 1滴
パイン 2滴
シダーウウッド 2滴
2)和モダンな寝室で使う眠りを誘う香り
キーワード:リラックス、睡眠、呼吸、和、清潔感
ユズ 3滴
オレンジスイート 2滴
ユーカリラディアータ 1滴
ラベンダー 2滴
ヒノキ 2滴
サンダルウッド 2滴
ご自分の身の回りの空間にマッチする香りの要素はたくさんあると思います。
ぜひさまざまな組み合わせをお楽しみください。
次回も引き続き、「3つの間」についてお話していきます。
齋藤智子
一般社団法人プラスアロマ協会代表理事、アロマ調香デザイナー®️
京都で10代続く家に生まれ、白檀の香りに魅かれて調香の世界へ。20年間で創作した香りは6000種以上。代表作「TRANSITIONS」〜ミラノで最も美しい空気〜(Milano design award best technology賞)はミラノサローネで60万人の心を動かした。国内外で企業やブランドのアロマ空間演出を手がけるほか、美術館の創香などアート分野の企画も多い。近年は、日本各地の農家や蒸留所との連携、マーケティングやサイエンス分野の研究など香りの可能性を広げる活動も行う。著書『アロマ調香デザインの教科書』(BABジャパン出版)。
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