50代でYouTuberに!
「できない理由は探さなくていい」
〜森嶋マリさんの場合〜
50代になって自分の時間が増え「新しいことに挑戦したい」と思う人は多いのでは?
これからの人生をいきいきと過ごすには、「生きがい」は欠かせません。
今回は、54歳からYouTubeチャンネル「Marin’s Single Kitchen」を始めた森嶋マリさんに話をうかがいました。
森嶋マリさん
YouTuber
ミステリー小説やノンフィクションなどの翻訳家として活動。54歳からYouTubeチャンネル「Marin’s Single Kitchen」を始める。ていねいな暮らしぶりと温かい人柄が人気。
「できない理由」を探すよりやりたいことに気軽にトライ
▶何歳で? きっかけは?
54歳。ブログを見た出版社から暮らし系サイトの記事執筆の依頼があり、記事のレシピを動画でも紹介するため。
▶初期投資は?
息子から譲ってもらった中古カメラ。編集ソフトはもともとiPadに入っていたものを使用。
▶やっていて楽しいことは?
自分の思い通りに動画が完成して、人に見てもらえたとき。
▶やっていて大変なことは?
視聴回数が伸びず、一喜一憂するとき。
▶これからどうしたい?
何気ない暮らしのなかの小さな喜びを、美しい動画で伝えたい。
数字に振り回されず小さな挑戦を積み重ねる
「ユーチューバーになろうと思って始めたわけじゃないんです」と穏やかな笑顔で話す森嶋さん。
暮らし系サイトにお菓子の記事を執筆した際、レシピ動画を作ったのがきっかけ。
以来、「Marin's Single Kitchen」というユーチューブチャンネルで7年間、動画配信を続けています。 「料理系ユーチューバーの美しい動画を見て、『これ素敵! いつかやってみたい』とずっと思っていたんです。歳だからとか下手だからとか、できない理由は探さなくていいと思うんですよ。人生100年なら、50代はまだ40年も50年もある。それだけあれば上達もするし、いろいろなことに触れて、気軽にやりたいことをやってみればいいんじゃないかなと思います」
けれども、ユーチューバーの活動を続ける中では、つらい時期もあったそう。
「とんとん拍子に視聴回数やチャンネル登録者数が伸びた分、途中から数字を意識しすぎて、落ち込んでしまう時期がありました」
そこで森嶋さんはレシピ動画から、手づくり中心のひとり暮らしを綴るビデオ日記(Vlog)へと、方向性をシフトしました。
「自分自身の記録を残していこうと、気持ちを切り替えました。それを誰かが見てくれて、何かの参考になればうれしいなと」。
次は何を撮ろう、と日常が新鮮に感じられるといいます。 長く続けるための秘訣は「楽しむこと」だと森嶋さん。
「飽きないように、自分の中だけの小さな挑戦を続けています。独り言をそのまま入れたり、音楽のないシーンを作ったり。映画などを観ていても、〝この撮り方素敵!〟と視点が変わって楽しいです。思い通りにできた動画は、自分でも繰り返し見ちゃう(笑)。もっと勉強して、美しい動画を作りたいですね」