あったかい料理に癒やされる! 観ると食べたくなる映画・ドラマ3選
『ポトフ 美食家と料理人』©2023 CURIOSA FILMS- GAUMONT - FRANCE 2 CINÉMA ©Carole-Bethuel
寒い季節は、スープや鍋物などの温かい料理が恋しくなるもの。そんなときこそ、熱々の料理が登場する映画・ドラマを楽しんでみてはいかがでしょうか。そこで今回は、「ポトフ」「豚肉と白菜の鍋」「郷土料理のスープ」が登場する映画・ドラマを3作品紹介します。
目次
究極のポトフ作りと料理が育んだ二人の愛
『ポトフ 美食家と料理人』
19世紀末、フランスの森の中に佇むシャトーに暮らしながら、ひたすら料理を追求している美食家のドダンと料理人のウージェニー。食の芸術家であるドダンが閃いたメニューを完璧に再現するのがウージェニーの役目です。
映画の冒頭30分間は、ドダンとウージェニーと見習いの少女2人が、美食家仲間との午餐会のメニューを手際よく料理するシーンが繰り広げられます。
菜園で採れた野菜を切ったり、骨付き肉をオーブンに入れたり出したり、バターを濾したり、ソースを手早く混ぜたり、大きなパイに詰め物をして焼いたりと、ジュワッ、サクッという音が響き、観ているだけで食欲が刺激されます。
そんなある日、ユーラシア皇太子から晩餐会に招待されたドダンは、豪華ではあるものの論理もテーマもないメニューにうんざりします。そこで彼は、シンプルな家庭料理のポトフで皇太子をもてなすプランをウージェニーに打ち明けます。しかし、ウージェニーが倒れてしまい、ドダンは初めて自分の手でスープなどを作り、彼女を元気づけようとしますが……。
料理に対する情熱と大人の愛を美しい映像で表現したのは、『青いパパイヤの香り』で知られるトラン・アン・ユン監督。100年前の極上料理は、ミシュラン三つ星シェフのピエール・ガニェールが監修しています。
キャストは、ドダン役にブノワ・マジメル、ウージェニー役にジュリエット・ビノシュ。かつて『年下のひと』(99年)で共演して恋愛関係となり一児をもうけた後に別離した二人ですが、約20年ぶりに共演をはたしました。俳優として尊敬し合っている間柄だそうで、二人が醸し出す包容力のある雰囲気も素敵です。料理人の映画にありがちな厨房で怒声が響くようなシーンはなく、てきぱきと作業しながらも穏やかなトーンが貫かれているのも魅力的な作品です。
『ポトフ 美食家と料理人』
2023年製作
DVD ¥4,290
発売・販売元:ギャガ
©2023 CURIOSA FILMS- GAUMONT - FRANCE 2 CINÉMA ©Carole-Bethuel
構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。
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