大串ノリコの開運アクション 11月2週目にやるべきこと
11月にお伝えするのは、出雲大社や伊勢神宮、熊野大社…といった、全国的に知られている神社への参拝方法です。
いつもお参りする氏神様が“身近な町医者”だとしたら、有名な神社はいわば大学病院。
普段は町医者でこまめに診てもらい、ここぞという大事なタイミングで、全体を司っている大きな神様に会いに行くことで運気を高められます。
より効果的にお参りできるよう、神社ごとの参拝方法や参拝時期を知っておきましょう。
今週の開運アップアクション
「出雲大社」の参拝
全国から神々が集まる
「神在月」の出雲へ
みなさんは「神在月」「神無月」の意味をご存じですか?
旧暦の10月を神がいなくなる月=神無月(かんなづき)と言いますが、出雲地方に限っては、神在月(かみありづき)と呼びます。
これは、来年の縁結びについて話し合う神議り(かみはかり)に参加するため、全国の八百万の神々が出雲に集まってくるから。
「神々の国」と言われる出雲の地を象徴するのが、縁結びの神として名高い出雲大社です。
主祭神は打ち出の小槌と袋を持った「だいこくさま」としてもおなじみの「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」。
神話の「因幡の白うさぎ」でうさぎを助けた、心優しい神様でもあります。
神在月の出雲大社では、神々をお迎えする神迎祭(かみむかえさい)や神在祭(かみありさい)、出雲を発つ神々をお見送りする神等去出祭(からさでさい)など、25日間にかけて多くの神事が執り行われます。
つまり、神様にとっての一大イベントなんです。
神々が上陸する「稲佐の浜」の
砂にはお清めの効果も
いわば“神様フェス”とも呼べる、神在月の出雲大社。
多くの神事の中でも有名なのは出雲大社の本殿で行われる神在祭ですが、実はその前から神様フェスは始まっています。
全国から集まってきた神様たちはいきなり出雲大社へ行くのではなく、宇比多伎山の山頂にある「朝山神社」へ立ち寄ります。
まずはここで、旧暦10月1日から10日まで準備をするのが恒例。
久しぶりに会う神様同士で、近況報告しているのかもしれませんね。
旧暦10日の夜になると、準備を終えた神々が稲佐の浜を上がってきて、出雲大社へと大々的にパレードします。
この稲佐の浜まで足を運んだときは、ぜひ「お砂取り」をしてみることをおすすめします。
手順としては、最初に稲佐の浜の砂を採取してから出雲大社へ参拝し、本殿の奥に位置する素鵞社(そがのやしろ)へお参りします。
素鵞社の床下に砂の入った木箱が置かれているので、そこに稲佐の浜で採ってきた砂を入れ、代わりに木箱の砂を持ち帰ります。
この砂は「お清めの砂」と呼ばれ、家の周囲に撒いたり、お守りにして身につけることで厄除けになるそう。
人々の「縁」を話し合う
神様たちの会議がスタート
翌日の旧暦10月11日からは、いよいよメインイベントである「神在祭」がスタート。
神々が出雲大社に集まり、人々の「縁」について話し合う会議=神議りを行います。
滞在中は、近隣にある日御碕神社などの“サブ会場”を回る神様もいるのだとか。
最終日になると、神々をお送りする「神等去出祭」が行われます。
神事では宮司が「お立ち〜」と唱えながら幣殿の扉を梅の枝で叩き、旅立ちのときが近づいたことを神々に伝えます。
無事に神議りを終えた神様たちは、最後に斐伊川のほとりにある万九千神社へ立ち寄って直来(なおらい)を行います。
これは、「お疲れさまでした!」という、打ち上げの祝宴のこと。
神議りが終わったらさっさと帰るあっさりした神様もいれば、宴会が楽しくてなかなか帰らない神様もいるのだとか。
神様にもそれぞれ個性があるんだなあ…と想像すると、ちょっと楽しくなりますね。
地元の方に話を聞くと、この直来のある日に参拝するのがよいという説も。
神様が帰る前にご挨拶して、「また来年もよろしくお願いします」とお伝えするため、あえて最後にお参りする、という意図のようです。
※現在、道路土砂崩れの影響により、朝山神社境内に行くことができないため、臨時遥拝所が設けられています。
※神事には一般観光客には非公開のものもあります。ただし境内での参拝は可能です。詳細は出雲大社の公式サイトhttp://www.izumooyashiro.or.jp/でご確認ください。
神在月の出雲に行けるのは
「神様とのご縁がある」人
神在祭の期間中の神事には非公開のものもありますが、「縁結大祭」や「夜神楽祈祷」など、一般の人でも参列してご祈祷を受けられる祭事も。
ただし、これらは事前の申し込みが必要で参加人数も限られています。
できない場合は境内にお参りするだけでも、十分にご利益を得られるでしょう。
何より、神在月の出雲は本当に混雑しますし、宿も取りにくいんですよね。
だからこそ、この時期の出雲へ行けたというだけで、とてもラッキーなこと。「神様が縁をつないでくださったんだな」とポジティブに捉えてよいでしょう。
私が初めて出雲大社へ行ったのは2020年ですが、運良く玉串を奉納し、ご祈祷を受けることができました。
そのおかげか新しい出会いも増え、今のお仕事にもつながっています。
「縁結び」というと恋愛や結婚のイメージが強いのですが、神在月の会議にかけられるのは、友人、家族、仕事関係…とすべての縁。
機会があれば、ぜひ出雲の地へ足を運んで、自分を良い方向へ導いてくれる人との縁を結んでくださいね。
大串ノリコ(おおぐし・のりこ)
1年8か月をかけて64カ国をめぐり、文化や宗教、暮らしの全く異なる世界中の手相を見ながら旅をする武者修行を敢行。その様子を綴ったブログ『世界の地図は手の中に』が旅ブログ18,000サイト中の一位に。帰国後も占いを深く学び実績を積む。東洋の占星術と呼ばれる紫微斗数や四柱推命、干支九星気学など様々な術を組み合わせて、「その人らしい生き方」を引き出すオリジナルメソッド『来照術(イルミナフォーチュン)』で幸せな人生へ導く手法を編み出し、注目を集める。テレビ番組『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)で的確な指南が話題となり、個人の鑑定予約は4年待ち。
「GENERATIONS」の関口メンディーさんが、大串さんの指南により関口 メンディーーに改名したことでも話題!
イラスト/くぼあやこ 画像素材/PIXTA
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