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大人のおしゃれ手帖 5月号

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2024年5月号

2024年4月6日(土)発売
特別価格:1360円(税込)
表紙の人:南果歩さん

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梅雨を乗り切るバスタイム

大人のおしゃれ手帖編集部

じめじめと蒸し暑く、体調を崩しがちな梅雨。
そんな不調を和らげる、「正しい入浴法」をご紹介します。

1.梅雨に現れる不調

梅雨の時期にあらわれる不調の原因は、「自律神経の働きの低下」、「皮膚に滞留した汗」、「睡眠の質の低下」の3つ。
「体内の環境を一定の状態に保つ機能」である「自律神経」は正しい入浴法で鍛えることができ、ストレスに強く、適応しやすい体に近づくことができます。

不眠、寝つき・寝起きが悪い

私たちの体は、体温が下がるときに眠りに入りやすく、睡眠の質も高まることがわかっています。
人間は気温が高いと汗をかき、その汗が蒸発するときの気化熱で体温を下げていますが、
梅雨時期は外気の湿度が高いため、汗が蒸発しにくい状態に。
体の深部の体温が下がりにくいので寝つきが悪く、睡眠の質も低下し、疲れが残りやすくなるのです。

肌荒れ・じん麻疹など

梅雨時期は外気の湿度が高いため、かいた汗が蒸発しにくい状態に。
そのため、「皮膚に汗が滞留し不衛生になりやすい」、「角質が膨潤しアレルギー物質などが侵入しやすい状態になる」ことなどが、梅雨時期に肌荒れや皮膚のアレルギー症状を引き起こす原因と考えられます。
お風呂で汗をさっぱりと流すことで、症状の予防や緩和が期待できます。

顔や手足のむくみ

自律神経の機能低下により、血行や汗腺の機能が低下し、体全体がむくみがちになる季節。
むくみが気になるなら、炭酸ガス入浴がおすすめ。
さら湯よりも低い温度のお湯でも血行がよくなり、お湯につかることで体にかかる水圧(静水圧)によりむくみを解消する効果があります。

自律神経の不調

自律神経は、体を常に一定の状態に保つため、心臓、血管、汗、胃腸など多くの機能を調節。
年齢を重ねると、この自律神経機能が低下し、それが更年期障害の原因ともいわれています。
そこに梅雨の気候のストレスが加わることで、自律神経の機能がさらに低下。
だるさやホットフラッシュ、不眠などの症状が悪化することがあります。


2.もっと上手なお風呂の過ごし方

せっかく毎日入るお風呂。
梅雨の不調にも効く、正しい習慣を身につけて元気な毎日を過ごしましょう。

入浴は眠る1~2時間前に

お風呂で一度体温を上昇させ、そこから下がるタイミングで就寝すると、スムーズによい眠りに入ることができます。
就寝の1~2時間前に入浴し、少し体を休めてからベッドに入るのが理想的。
体温を上げすぎてしまうと、ストレスにより睡眠の質は低下してしまいます。
0.5~1℃程度の体温上昇が適切。温まりすぎに注意しましょう。

ぬるめの湯船でリラックスタイムを

人間の体は、活動的なときには「交感神経」が、リラックス状態では「副交感神経」が優位になり、体内のさまざまな機能をコントロール。
入浴中は38~41℃ほどのぬるめのお湯に入ると、副交感神経が優位になり、リラックスすることができます。
あまり熱いお湯につかるのは、交感神経が優位になり覚醒状態になり、適していません。

体に負担をかけずに、温まるお風呂の作法

連続して長い時間湯船につかり続ければ、体温は上昇しますが、同時に心臓や体にも負担がかかります。
なるべく負担を減らして体温を上げるには、全身浴の場合、以下の方法で。

①まずかけ湯を

②5分間軽く湯船につかる

※半身浴の場合は10分つかるのがおすすめ

③髪や体を洗いながら体を休める

④最後に10分間じっくりと温まるのが理想的

※半身浴なら15分間の入浴に

入浴は一度に長くではなく、正しく継続的に

ダイエットや健康のためと、疲れても長時間入り、無理をすることは、心臓や体全体に負担をかけてしまいます。
正しい入浴方法で体に負担をかけず、できるだけ毎日継続していくことが一番のポイント。
もちろん疲れているときは無理をせず、体調と相談しながら、自分のペースで入浴しましょう。


3.お気に入りの入浴剤でもっと楽しいバスタイムを

香りや効能、お湯の色…。個性いっぱいの入浴剤やバスソルトがたくさん。
お気に入りのものを見つけたり、気分によって変えてみたり。バスタイムがもっと楽しくなります。

<不調別のおすすめの入浴剤>
「むくみ」には
炭酸ガスの入浴剤で血行を促進+静水圧でむくみを緩和します。

「気分のもやもや、頭痛」には
好きな香りのアロマ入浴剤とぬるめのお湯で副交感神経を優位にして気分をリラックスさせて。目を閉じてゆっくり深呼吸を。

「肌トラブル」には
症状にもよりますが、セラミドや抗炎症成分配合の入浴剤は炎症を緩和してくれます。

「蒸し暑さ解消」には
これからの季節は涼感成分配合のものも気持ちがいい。炭酸ガス入りなら低い温度のお湯でも血行促進効果があります。

「冷え」には
エアコンなどで意外と気になる夏の冷え。カプサイシンや生姜などの温め成分や、塩分やミネラルが豊富なバスソルトがおすすめ。

「不眠」には
好きなアロマと炭酸ガス+ぬるめのお湯で、リラックスしながら体温を上げましょう。


正しく体にいい入り方を身につけて

毎日、何気なくすませてしまいがちなお風呂。
ほんの少し「正しい入浴法」を意識すれば、体の調子を整えてくれる効能がたくさん。
特に梅雨の時期のだるさやむくみ、大人女性特有の不眠やホットフラッシュなどの悩みにもやさしく働きかけ、症状を和らげてくれます。
正しく体にいい入り方を身につければ、これからの季節をもっと健やかに楽しく過ごせるはず。


教えてくれたのは・・・

花王
ヒューマンヘルスケア研究センター
パーソナルヘルスケア研究所
室長 工藤道誠さん


illustration:植松しんこ
『大人のおしゃれ手帖』2014年7月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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