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2024年10月号

2024年9月6日(金)発売
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“花粉症”の治療法
「レーザー手術」や「免疫療法」って?

続木康伸

花粉症の治療には「対症療法」と「根治療法」がある

花粉症治療

医療機関での花粉症の治療には、「対症療法」と「根治療法」があります。対症療法とは、症状を抑える目的で行う治療のこと。根治療法とは、病気を完全に治すことを期待して行う治療のことです。

対症療法には、「薬物療法」や「レーザー手術」などがあり、根治療法には「アレルゲン免疫療法」があります。

薬物療法

花粉症の治療の基本は薬物療法です。内服薬、点眼薬、点鼻薬など数多くの種類があり、症状に合わせて処方されます。内服薬には「抗ヒスタミン薬」などの西洋薬のほか、「小青竜湯」などの漢方薬があります。「抗ヒスタミン薬」は眠くなりやすいといわれていましたが、かなり以前から医療機関では眠くなりにくい「第2世代抗ヒスタミン薬」を使用しています。なお、漢方薬には眠くなる成分は入っていませんが、下痢などの症状が出ることもあります。

薬物療法については、花粉が飛散し始める前から治療を開始する「初期療法」が有効です。

レーザー手術

薬の効果が得られない場合や、薬が飲めない場合などはレーザー手術を行うこともあります。治療では鼻の中に表面麻酔をし、レーザーを照射して粘膜を焼くことでアレルギー反応を抑えます。レーザー手術は治療効果が高く、10分程度と短時間で治療でき、痛みや副作用も少ないといわれています。

ただし、効果の持続期間はさほど長くはなく、永久的なものではありません。また、人によっては効果が得られないことがあるほか、鼻の形態によっては手術ができないケースもあります。レーザー手術を検討する場合は、手術に対応している医療機関でよく相談しましょう。

アレルゲン免疫療法

アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因となる物質を少しずつ体内に入れ、免疫をつけて体を慣らしていくことで症状を抑えるものです。アレルゲン免疫療法には、注射で行う「皮下免疫療法」と、薬を舌の裏側に入れる「舌下免疫療法」があります。

皮下免疫療法では、医療機関で医師の監督の下、注射を打ちます。舌下免疫療法では、舌の裏側に薬を含み、そのまま数分間待ってから飲み込みます。国内では2014年からスギ花粉に対する舌下免疫療法が開始されました。しかし、舌下免疫療法は副反応が多く、脱落率も60~70%と高めです。

アレルゲン免疫療法は治療に3~5年かかるため、根気が必要ですが、花粉症の治癒が期待できる唯一の方法です。また、高い治療効果が期待できますが、人によっては効果に差が出るため、アレルゲン免疫療法を検討する場合は、実施している医療機関でよく相談しましょう。

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この記事の監修者

アルバアレルギークリニック

アルバアレルギークリニック 院長続木康伸

医療法人社団蓮桜会理事長、アルバアレルギークリニック (北海道札幌市)院長。 岩手医科大学卒業、医師と歯科医師のダブルライセンスを持つ。 著書に「保湿を変えればアトピーは治せる」(学研)。メディア出演も多数。

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Website:https://alba-allergy-clinic.com/

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