「キッチン&ダイニング」を広げてオープンな空間に【理想のリフォーム】
ライフスタイルが変わる50代は、リフォームに最適なタイミング。
これからの暮らしを心地よくするための、空間づくりのコツを人気建築家の水越美枝子さんに教わりました。
教えてくれたのは・・・
一級建築士
水越美枝子さん
暮らしに寄り添い、根本から収納を見直すリフォームが人気。
著書『一生、片づく家になる!』他多数。
住む人にも来客にも居心地よい空間づくりを
家族みんなが使うキッチンやダイニングは、”シェアハウスの共有空間”と捉えて、機能性や効率性を高めることが大切です。
「時間にゆとりができたら、ゆっくり料理を楽しみたい、と考えている人や、夫婦で一緒にキッチンに立って作業したいという人は多いもの。明るくオープンな空間をつくって居心地をよくしたり(CASE1参照)、使い勝手がよくなるよう収納を増やしたり、回遊性の高い動線にしたり…。自分たちにとって、どんな空間が使いやすいのか、じっくり考えてみるとよいでしょう」
シニア以降は、「子どもや孫を呼びやすい部屋にしたい」というニーズも。
「不要な個室をなくして壁を取り払い、リビングやダイニングを広くすることで、明るく開放的な空間になります(CASE2)。
ものが散らかっていて人を呼びにくい……という家はシンプルな造り付け収納を設けることで、すっきり片付けやすくなります。
部屋数を減らして広くしたいけれど、来客からプライベート空間が見えるのは抵抗がある……という人は、緩やかに視線を遮るルーバーや可動式の引き戸を設けるのもいいでしょう」
CASE1
個室をなくして広々とした1LDKに
I邸
家族が集いやすい明るいダイニング
3人の子どもの独立で一人暮らしになったのを機に、3DKを広々とした1LDKへリフォーム。
「壁を取り外したことで光が回り、部屋全体が明るくなりました」。
子どもたちが来たときに食卓を囲めるようにと、ダイニングは広め。
寝室はルーバーでさりげなく目隠し
寝室も完全に仕切るのではなく、ルーバーを一部に設けて、ベッド部分だけがさりげなく目隠しできるように配慮。
「玄関側とダイニング側の両方から出入りできるムダのない動線にしています」
広いクローゼットで散らからない部屋に
個室をなくす代わりに、ウォークインクローゼットは広めに確保。
「来客時の布団もしまえる十分な広さ。収納を広く取ることでものが散らからず、パブリックスペースとなるLDKをすっきり保てます」
CASE2
2人同時に作業できる開放的キッチン
N邸
シンクとコンロの位置をずらしたオープンキッチン
独立型の閉鎖的なキッチンをオープンに。
「前は入らなかった自然光が差し込み、開放的な明るい空間になりました。シンクとコンロの位置をずらすことで、2人同時に作業できます。両サイドから出入りできる回遊性の動線も使いやすさの秘訣」。
構造上の問題で外せなかったリビングとダイニングの間の壁もちょうどいい目隠しに。
収納力を高めて家事効率をアップ
機能性を高めるため、壁側にカウンター収納を追加。
「キッチン家電やゴミ箱を1カ所にまとめて収納できます」。
リビング側から見たキッチンとダイニング。
天井近くに入れた間接照明も雰囲気を高めています。
撮影/Kayo Nagano 文/工藤花衣 間取り図/GEO 画像提供/アトリエサラ
大人のおしゃれ手帖2023年3月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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