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2024年5月号

2024年4月6日(土)発売
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大ヒット映画の舞台裏をのぞくドキュメンタリー3選

ハリー・ポッター

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『ハリー・ポッターと魔法の歴史』©BBC 2017


最近の映画関連の大きな話題のひとつといえば、6月16日に、としまえん跡地に「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が開園したこと。映画「ハリー・ポッター」シリーズの舞台裏をのぞけるエンターテインメント施設とのことで、今まで以上に作品を楽しむきっかけになりそうです。そこで今回は、誰もが知るハリウッド映画の大ヒット作の舞台裏や秘話を知ることのできるドキュメンタリーを紹介。『ハリー・ポッターと魔法の歴史』『ボクらを作った映画たち』『ようこそ映画音響の世界へ』の3本を取り上げます。

世界中を虜にする壮大なファンタジーの源泉を探る
『ハリー・ポッターと魔法の歴史』(2017年)

ハリー・ポッター©BBC 2017

 まずは話題の「ハリー・ポッター」から。映画「ハリー・ポッター」シリーズの原作は、イギリスの作家J.K.ローリングが執筆したファンタジー小説ですが、2017年にはシリーズ第1巻「ハリー・ポッターと賢者の石」の出版20周年を記念して大英図書館で展覧会が行われました。本作は、その展覧会の様子や、J.K.ローリングへのインタビュー、大英図書館や魔法博物館の学芸員による解説などをまとめたBBC制作のドキュメンタリー番組です。

「図書館は私にとって魔法の世界だった」と語るJ.K.ローリングが、魔法や呪文、薬草に関する古い文献などの影響を受けつつ、唯一無二のハリー・ポッターの世界を作りあげた一端が明かされています。ローリングが若い頃に描いたイラストや初期の直筆原稿なども披露されているので、「ハリー・ポッター」シリーズのファンは必見です。

 原作小説とその世界観に関するドキュメンタリーですが、ナレーションを映画のキャストが務めているのもポイント。ルーピン先生役のデヴィッド・シューリス、ハリーの友人ルーナ役のイヴァナ・リンチ、教授のフィリウス・フリットウィックと小鬼のグリップフックの一人二役を演じているワーウィック・デイヴィスが、ときに神秘的な口調で語り、ファンタスティックな世界観を醸し出しています。

ハリー・ポッターと魔法の歴史

『ハリー・ポッターと魔法の歴史』

Huluで配信中


恋人役が犬猿の仲? 実は暗い結末だった? 裏話が面白い
『ボクらを作った映画たち』シーズン1~3(2019年、2021年)

 1980年代~90年代に大ヒットしたハリウッド映画の製作秘話を紹介するNetflixのドキュメンタリー・シリーズ。『ホーム・アローン』『ダイ・ハード』『フォレスト・ガンプ/一期一会』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』などシリーズ1~3で計16作品が取り上げられています。

Netflixシリーズ『ボクらを作った映画たち』シーズン1~3独占配信中

 特に印象的なエピソードを挙げると、例えば、シーズン1の『ダーティ・ダンシング』(87年)。17歳の少女とダンス教師との恋を描いた青春映画ですが、当初は多くの映画会社が製作を断ってきたそうです。自身の体験を反映させて物語を執筆した女性脚本家(左上)と女性プロデューサー(左下)が粘り強く製作を進めたものの、再び問題が。官能的なダンスシーンを演じる主役の2人、ジェニファー・グレイとパトリック・スウェイジが、実は犬猿の仲だったのです。2人をどのように演出したのか、関係者たちの回想に興味が尽きません。

プリティウーマンNetflixシリーズ『ボクらを作った映画たち』シーズン1~3独占配信中

 シーズン2では、『プリティ・ウーマン』(90年)の裏話も明かされています。娼婦のヴィヴィアンがハンサムな実業家と出会い恋に落ちるシンデレラストーリーですが、もともとのタイトルは、『Three Thousand』。これは、実業家が娼婦に提示した金額を意味していました。脚本を執筆したのは当時無名の脚本家のJ・F・ロートンですが、「ストーリーが暗すぎる」という理由で何回も書き直しを要求され、まったく違うエンディングになったとか。また、彼と同じく無名だったジュリア・ロバーツがどのようにしてヒロイン役を勝ち取ったのか、その可愛らしいエピソードにも注目。実業家役のリチャード・ギアがジュリアに仕掛けた“いたずら”もほほえましく、良い関係がうかがえます。
 本シリーズは、プロデューサーや脚本家、衣裳担当者など、ふだんは表に出ることの少ない人々の、作品への熱意や苦労話を聞けるのも魅力です。


映画のあの「音」はこうして生まれた!
『ようこそ映画音響の世界へ』(2019年)

ジュラシックパーク© 2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.

 もし、『スター・ウォーズ』でジェダイの騎士がライトセーバーを無音で振り回していたら? 『ジュラシック・パーク』で恐竜たちの鳴き声や歩く音が一切なかったら? きっと映画から受け取る興奮や恐怖や感動は減ってしまうのではないでしょうか。映画音楽に比べると地味に感じられる映画の「音」ですが、これがいかに映画を味わううえで重要であるかを、ハリウッド映画100年の歴史とともにひもといてくれるドキュメンタリー作品です。

スターウォーズ© 2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.

 「スター・ウォーズ」シリーズでライトセーバーの音や人気キャラクターであるチューバッカの声を考案したベン・バートや、『ジュラシック・パーク』『タイタニック』などを手がけたゲイリー・ライドストロームといった音響デザイナーを中心に、ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチといった著名な映画監督が登場して、音へのこだわりや音響技術、仕事への愛を語ります。

 「映画体験の半分は音だよ」と語るジョージ・ルーカス監督の言葉に納得するとともに、映画の音を聴く楽しみを教えてくれる作品です。

映画音響

『ようこそ映画音響の世界へ』

BD ¥2,750
DVD ¥2,090
発売元・販売元:キングレコード


構成・文/中山恵子 

※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
※この記事の内容および、掲載商品の販売有無・価格などは2023年6月時点の情報です。販売が終了している場合があります。ご了承ください

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