よいめぐりのために「姿勢」をととのえる
ZEN呼吸法・呼吸アドバイザーの椎名由紀さんによると、姿勢をととのえることで全身のめぐりがよくなり、さまざまな不調がやわらいでいくのだそう。
「禅の教えである“三調”の筆頭の“調身”とは、姿勢をととのえることを指します。
「まずは姿勢が肝心。姿勢がととのえば、呼吸も自然にととのいます。
正しい姿勢をぜひマスターしてみてください」
三調とは……
①「調身」 姿勢をととのえること
②「調息」 息をととのえること
③「調心」 心がととのっていくこと
姿勢をととのえるだけで深くラクな呼吸が実現
立った姿勢
・無理に胸を張らず、肩の力を抜いて自然に。
・体重が左右の足に均等にかかるように立つ。
・両足は腰幅くらいに開き、つま先は正面に。
・胸を開きすぎないようにして背中はまっすぐに。
・出っ尻になると腰を痛めやすいので注意。
【ととのえ方】
①背骨の根元の仙骨に手を当て、出っ尻にする。
②仙骨をぐっと押し込むようにして立てる。
③胃のあたりに指を当てて内側に入れ、肋骨を立てる。
床に座った姿勢
・背中とお尻が一直線になるように。
・床とお尻が直角になるように座る。
・あごが上がらないように自然に引いておく。
・おなかを締め上半身が乗っかっている状態に。
【ととのえ方】
①首、背中、腰を1枚の板のようにして前傾する。
②上半身を起こして、胃のあたりに指を当てる。
③指をぐっと内側に入れて背中をまっすぐに。
床に座った姿勢
・椅子に深く腰掛けて、背中と腰を一直線にする。
・お尻と太ももが直角になるように椅子に座る。
・あごが上がらないように自然に引いておく。
・おなかを締め上半身が乗っかっている状態に。
【ととのえ方】
①首、背中、腰を1枚の板のようにして前傾する。
②上半身を起こして、胃のあたりに指を当てる。
③指をぐっと内側に入れて背中をまっすぐに。
教えてくれたのは……
ZEN呼吸法・呼吸アドバイザー
椎名由紀さん
自身の不調を呼吸法で克服。江戸中期の禅僧「白隠」を恩師と仰ぎ、「ZEN呼吸法」としてメソッド化。一般向けのレッスンのほか、企業や団体からの講演、講座も多数行う。著書に『若返り美人呼吸』（KKベストセラーズ）など。
Photograph： Akiko Matsuhashi（PPI） illustration: Nagisa Hamada text: Tamaki Saji
大人のおしゃれ手帖2016年7月号より
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