【連載】 桐島かれんさん BloomingLife 〜お茶を習う〜
いつか習ってみたいと思いつつ、つい身構えてしまう伝統文化の世界。
でも、日常的に楽しむのなら、あまり堅苦しく考えなくてもよいのでは?
今回は、お茶に詳しい弟の桐島ローランドさんをかれんさん邸に招いて、カジュアルにお茶を楽しむためのヒントを教わりました。
伝統文化は、堅苦しく考えず まずは自分なりに楽しむ
「大人のおしゃれ手帖」の世代になると、茶道や和装といった和の伝統文化に関心を向ける人は多いですよね。私も何度か茶会に招かれたことはありますが、きちんと習ったことはなく、本で勉強しただけ。
というのも、作法が細かく決められているのが、ちょっと堅苦しくて……。
でも昨年、葉山とは別の拠点を東京に設けたところ、部屋に茶室がついていたんです。
正式な茶室とは造りが異なるのですが、せっかくなら有効に活用したい。
というわけで、弟のローランドにお茶を教わることに。
床の間の花入は岸野寛さん、かれんさんが手にしている織部茶碗は山口真人さんの作品。
彼は茶道の一派である宗徧流の写真集を撮影したのをきっかけに茶道を習い、茶道具もあれこれ揃えているんです。
といっても本格的なお手前ではなく、今回はカジュアルにお茶を楽しむヒントを得るというもの。ローランドによると、何より大切なのは「おいしくお茶を飲むこと」。加えて、ひとつでもお気に
入りの茶道具を持つことで、お茶への関心も深まるのだそう。
ローランドさんがベトナム旅行をしていたときに出合ったという茶器。
今回、ローランドが持ってきてくれたのが、旅先や屋外でもお茶を楽しめるよう、茶道具一式をま
とめた「茶籠」。抹茶を入れる「棗(なつめ)」はミャンマーの漆器、茶道具を入れる袋はインドの更紗と、国や時代を超えた、個性溢れる茶籠になっています。
金工作家・長谷川まみさん作の銀細工の籠に、茶道具一式をまとめたローランドさんの茶籠。手前のふた付きの漆器はミャンマーの古いものです。
「道具類を入れる『仕覆(しふく)』の色や素材を吟味して、お気に入りの1点を仕立てるのも楽しそう」
私が「マイ茶籠」を作るなら、今まで集めたアジアの器や小物も活かしたいし、アフリカのファブリックを取り入れても面白いかも……? と想像を膨らませるのも楽しいものです。
茶道というと、「作法を知らないから」と尻込みしてしまいますが、こうしてモノから入るのも手。
今回、床の間には夫が撮った写真を飾りましたが、その日の天気や季節、気分にあわせてしつらえを考えるのも楽しいものです。
家で楽しむのなら、決まりごとはあまり気にせず、純粋にお茶のおいしさを味わい、ゆったりした時間を過ごすのもよいのではないでしょうか。
普段の生活でも抹茶は楽しめる
桐島かれんさん監修 大人のおしゃれ手帖6月号【付録】 ハウス オブ ロータス トリプルスマホポシェット
かれんさん着用:ブラウス¥33,000、スカート¥46,200 /ともにハウス オブ ロータス(ハウス オブ ロータス 二子玉川店)
SHOPLIST
ハウス オブ ロータス 二子玉川店 03-6431-0917
撮影/平岡尚子 文/工藤花衣
大人のおしゃれ手帖2024年5月号より抜粋
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