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2024年6月7日(金)発売
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【杉田雷麟さん×寛一郎さん】 探し続けることで、自分がわかる ――映画『プロミスト・ランド』インタビュー

大人のおしゃれ手帖編集部

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21歳と27歳。どんな作品でも‟映画俳優”と呼びたくなる空気をまとい、静かな熱をたぎらせるように演じる杉田雷麟さんと寛一郎さん。おふたりが、6月29日公開の映画『プロミスト・ランド』で共演。役所から届いた禁猟令を犯してまで熊撃ちに挑む若者を描いた人間ドラマで、マタギの青年という役柄と対峙したおふたりにお話を伺いました。

みんなで映画をつくっているという一体感がありました(杉田さん)

映画『プロミスト・ランド』で、マタギ文化が息づく過疎の村に暮らし、閉塞感のなか生きる信行を演じた杉田雷麟さん、対して、マタギとして強い誇りを持つ礼二郎を演じた寛一郎さん。どのような準備をして撮影に臨んだのでしょうか?

杉田雷麟さん(以下、杉田) まず飯島(将史)監督のドキュメンタリー映画『MATAGI-マタギ』を観て、撮影1週間前に山形の現場に入り、熊撃ちについてマタギの方に教えていただきました。(山に生きた放浪の人びとを描く)映画『山歌』に出演したときも思ったのですが、マタギもまた、自然と共存して生きる人たちの最前線だろうなと。一種の憧れのようなものを抱きました。

寛一郎さん(以下、寛一郎) 僕はさらにその1年前、撮影でお世話になる猟友会の方たちと山に登らせてもらったんです。こちらとしては、なぜ熊撃ちをやるのか知りたくて、「格好いい!」と思うような神秘的な答えを期待して質問したわけです。でも実際は「熊ぶちゃあ(撃てば)いいんだよ」という感じで(笑)。彼らにとってマタギの文化は生まれながら触れてきて自然に継承されてきたもの、熊撃ちをすることに確固たる理由はなくても、喜びがあり、それが生きがいになっている。僕自身も俳優業という家の習わしのように受け継いだものがあるので、礼二郎のキャラクターは自分に近い感覚がありました。そして(隣の杉田に)信行みたいなところも……誰にでもあるよね? 彼も生まれたときからマタギの文化に触れ、まわりの人間を見ていて、なぜ彼らは熊狩りをして、これほど夢中になるのだろう?と疑問を持っているんですけど。

杉田 そうかもしれません。後半は礼二郎とふたり、熊撃ちのため、ひたすらに山を歩きます。そうしたシーンで心情の変化を表現するにも、とくに計算したわけではなくて。実際に麓から撮影しながら登っていくなか、ストーリーの上でも信行は徐々に辛くなっていくのですが、僕自身も、最終日には本当に疲れ果ててしまって。よく考えられたスケジュールだったなと(笑)。

寛一郎 でも天候には恵まれました。悪天候は1日くらいしかなくて。

杉田 撮影現場までは、雪山の中を1時間ほど歩いて行くんです。僕らは自分の持ち道具ぐらいですけど、スタッフさんは録音機材などを持って行くわけです。道中、くだらない話をしたり、「そこの雪、溶けてきてるから気をつけて」と助け合ったり。苦労を共有し、現場に着くとそれぞれがプロの仕事をこなす。みんなで映画をつくっている一体感がありましたね。

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