【鶴田真由さんインタビュー】腹を決めて向き合った後は人生が好転していく
「自分と向き合った」という実感が何かを変えていく
ドラマの舞台となる「福羽(ふくは)地区」は、過去に起きた事件をきっかけに“安全で安心な町”を掲げ、住民らが過剰な防犯意識を抱くようになった新興住宅地。よそ者を排除したり、住人にも厳しい生活ルールを強要したり……といった同調圧力が次第にエスカレートしていくさまは、フィクションでありながらも、実際にどこかの町で起こってもおかしくないと思わされる怖さがあります。
「人間は同調することで空間になじもうとする因子みたいなものを、生き延びる手段として持っているのかなと思いましたね。でもそれが間違った方向に行くと、強い集団であるほど、その間違いが大きくなっていく。しかも集団の中にいる人はだんだん麻痺してしまって、間違ってることすらわからなくなる。動物だって集団で生き延びるという本能は持っているはずなのに、間違った方向には行かないですよね。人間だけが間違った方向へ進んでしまうのはなぜなんだろう、人間ってややこしいな……と思ってしまいます」
喜久子をはじめとするそれぞれの登場人物たちが、過去のあやまちや自分のついた嘘をどう清算していくか……というのも、本作のテーマ。大なり小なり、誰もが後悔を抱えて生きているからこそ、自分を投影しながら観る方も多いのではないでしょうか。
「みんなが黒い染みのようなものを持っていて、他人はごまかせても、自分はごまかせない。でも人生ってプラマイゼロでできているから、結局はどこかで向き合わないといけないんですよね。どんなにつらくても、どんなに痛くても、どんなに怖くても、ちゃんと腹を決めて向き合った後は人生が好転していくと思います。何よりも自分が気持ちいいと思うんです。もちろんやってしまったことは消えないけれど、向き合ったということが何かを変えていくと思うので」
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