【南果歩さんインタビュー】「役を通じて、別の人生を生きたい」
思い切り体を動かすことで、心もクリアに
大切な人を失った絶望や孤独とどう向き合っていくか。悲しみのなかにいる人に寄り添い、心を回復させていくためにサポートする「グリーフケア」が、本作のテーマです。
「残された人の心のケアは、本当に時間がかかること。映画のなかで喪失を経験した人たちが語り合う場面が出てきますが、心を整理するにはやっぱり言葉にすることが大切なんだと感じました。心の問題というのは外からは決して見えないし、毎日普通に電車に乗って、人と会ったり、仕事に行ったりしていても、心の奥には答えが出せない問題を抱えている人はきっと大勢いますよね。たとえ洋子さんや昴のような経験をしていなくても、窓を開け放つように自分の心を換気して、新しい空気を入れてあげることが大事。意識的にそうしないと、いつのまにか気持ちが沈んだり、心のなかが少しずつ変わっていってしまうと思うんです」
もし悲しみから立ち直れず、苦しんでいる人が身近にいたら、自分は相手にどう寄り添っていけばいいのか……。正解はありませんが、「伝えることが大事」と南さん。
「直接、役に立てるわけじゃなくても、『どうしてる? 時間があったらいつでも電話してね』と負担にならない形でメッセージを送る。直接会えなくても、電話でもLINEでもメールでも、手紙でもいいと思うんです。私自身もつらい状況に陥ったときに、友人たちの言葉に救われましたから」
南さん自身が、心をクリアするために日々実践しているのは? と聞くと、「筋トレです!」と即答。
「絶対に運動です。『あと何回……!』という苦しい時間が、終わった後の解放感に直結するんです。いつもジムに行く前には『あ〜行きたくない、なんて言ってサボろうかな……』などと思ったりもするんですけど、1時間トレーニングした後は『怠けたい自分に勝った!』と思える。それだけで気分が爽快です(笑)。今は筋トレとヨガ、ピラティスに通っていますが、うちには犬もいるので、朝晩のお散歩もいい運動になっていますね。犬はいちばん身近な野生ですから、一緒にいると季節の変化を感じられてすごく楽しいんです。もちろん、仕事も楽しいですよ! でも、仕事は楽しいのひとことでは済まないので……心を使う仕事だし、あくまでも“苦しみのなかで生まれる楽しみ”ですね」
2025年は本作をはじめ、複数の作品の公開が控えているほか、新しい本の刊行も予定しているそう。
「本のテーマは美容も含めた“健康”。私が普段取り入れている食事や運動、使っている化粧品を公開するので、楽しみにしていただけたら! また新しい絵本も制作するつもりですし、盛りだくさんの1年になりそうです」
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