【松坂桃李さんインタビュー】時代劇を、“今の物語”として受け取って
憧れの役所広司さんから学んだことは……
撮影が行われたのは、おもに福井と京都。美しいだけでなく、ときに自然の厳しさも体感できるロケーションに、演じる上でも助けられたそう
「この作品では自然の力というものも、とても強く作用しました。そのひとつが、良策が種痘の苗を持ち帰るため、雪山を越えるシーンです。この過酷な吹雪を当時の人たちも経験してきたのかと思うと、本当に命がけだったんだと思えて。良策の強い意思や責任感を実感することができました」
良策の師となる蘭方医、日野鼎哉を演じるのは、映画『孤狼の血』やドラマ「VIVANT」でも共演している役所広司さん。
「役所さんは、僕にとっては憧れの存在。どんな役でもまったく違和感がなく、自然に現場に入ってこられるんです。今回も役所さんが登場した瞬間に、『赤ひげ先生かな?』と(笑)。ひと目で、『この人から学ぶべきものがたくさんある』と感じさせてくれる役所さんは、あらためてすごい方だなと思いましたね。鼎哉先生が良策さんへかけてくれるありがたい言葉も、役所さんから僕への言葉のように受け取っていました」
カテゴリーとしては時代劇となる本作ですが、「別次元の話として切り離してしまうのはもったいない」と松坂さん。
「先日も『SHOGUN 将軍』で日本の時代劇というものが世界から注目を浴びましたが、それを機に、歴史の教科書を読むような感覚ではなく、今の物語として見てもらえるようになるといいですね。そうすることで見る映画の幅が広がるし、時代劇作品がもっと作られるようになると思うので。今回、良策の自宅のシーンのために、黒澤監督の『赤ひげ』で使われていた薬研を借りてきてくださって。美術や衣装にしても、こうして受け継いできたものを絶やしてはいけないと切に思います」
1月からはドラマ「御上先生」がスタートするなど、2025年も話題作への出演が続く松坂さん。多忙な中でも自分のための時間を作ることが今年の目標だそう。
「子どもが生まれてからは、日常に追われてほとんど自分の時間がないので(笑)、もう少し生活が落ちついてきたら、時間を見つけて本を読んだり、映画を観たり……。仕事につながるようなインプットをしていきたいですね。あとは、仕事の合間にのんびりリフレッシュする時間を作りたい。僕の場合、自然のなかでゆったり過ごすのが、いちばん疲れが取れるんです」
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