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大人のおしゃれ手帖 5月号

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大人のおしゃれ手帖
2024年5月号

2024年4月6日(土)発売
特別価格:1360円(税込)
表紙の人:南果歩さん

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正しい呼吸で
疲れた体をラクにする!

大人のおしゃれ手帖編集部

正しい呼吸1

ストレスや緊張で感じる「息苦しさ」は、深い呼吸ができていないことが原因です。
毎日の呼吸を「深い呼吸」に変えるだけで、体がふわっとラクになって人生まで変わるかも。

森田愛子さん2

教えてくれたのは…

渋谷鍼灸理学治療室代表
森田愛子さん

「深呼吸」が「大呼吸」になっていませんか?

「深呼吸」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、下のイラストのように大きく胸やおなかを膨らませる呼吸です。

「これは全身を使った大呼吸。空気を多く吸えているようで、実はあまり吸えていない浅い呼吸なんです。本物の深呼吸とはまったく違います」(森田さん)

本物の深呼吸とは、鼻から吸った息が、体の中心を通っておなかの底にストンとおさまる呼吸のこと。
深い呼吸の感覚を身につけることが、体をラクにするためにとても重要です。

深呼吸で循環を高めていつも元気な体になる

「息を吸うと体が風船のように膨らみ、吐くとしぼみます。このリズムに従って、体の中心から手先や足先までの末端へ、末端から中心に向かって、血液やリンパ、体液などが全身を循環しています。
この動きがスムーズに行われることで、自然治癒力が上昇して、病気や不調から体を守ることができます」(森田さん)

深く落ちついた呼吸が自然治癒力を高める呼吸なら、浅い呼吸は不調や病気を呼ぶ呼吸。

「浅く、止まりやすい呼吸では血液や体液が十分に循環しないので、筋肉や関節、リンパ、免疫機能、自律神経などすべての働きが低下して、さまざまな不調の芽となります」(森田さん)

NG! 体の緊張が「浅い呼吸」を招く

正しい呼吸2

① 手先や足先の力み

浅い呼吸の発信源となるのは、手先や足先の力みです。息をひそめて頭だけで考え、手先だけを動かすと力みが生まれます。

② 緊張の連鎖が生まれる

手先の緊張が肘、腕、肩に伝わり、足先の緊張は膝から股関節に伝わります。小さな力みから緊張の連鎖が発生します。

正しい呼吸4

③ 呼吸の中枢・体幹が緊張

末端である手足の緊張が、呼吸の通り道のある体幹にまで伝わり、全身が不必要にこわばって呼吸が浅くなります。

こんなクセを直して酸欠状態から抜け出そう

口呼吸のクセ

無意識の口呼吸が習慣になってしまうと、ウイルスや花粉、ハウスダストなどの侵入をガードできません。普段から意識して「鼻から吸って口から吐く」呼吸を行いましょう。

ため息グセ

ため息は、小さな緊張が積み重なった無呼吸状態の反動で起こります。自分が息をしていないと感じたら「1分間呼吸」や「うずくまり呼吸」を試してみましょう。

手先の力みグセ

物を持つ手の力みが緊張の発信源になることも多いもの。歯ブラシやドライヤー、バッグなど、物を持つときに人さし指を外すことで、力みが体に伝わりにくくなります。

すきま時間にできる! こわばった体がラクになる「深呼吸」

ストレスや緊張から体を解放して、不調を改善するためには、深い呼吸がとても重要です。
浅い呼吸から深い呼吸へと息をととのえる「深呼吸」を実際に行ってみましょう。

呼吸が自然に深くなるポーズ

正しい呼吸5


うつぶせになって顔は向きやすいほうを向き、肘は肩より下になるように置く。
両くるぶしをつけ、膝は90度に曲げる。

正しい呼吸6


腰からひねり、顔の向きと反対方向に両膝を横に倒す。
両膝がバラバラにならないように注意する。

正しい呼吸7


下側の足の膝と股関節を曲げて前に出す。
上側の足は膝の位置を変えずに伸ばす。
その姿勢で、ゆっくりと鼻から息を吸って、長く吐く。

全身の力が抜けた3番目のポーズのまま5分ほどゆっくり呼吸をしたら、反対側も同じように行います。
みるみるうちに呼吸が深くなります。人によっては目がパッチリして鼻が通るのを感じるでしょう。

呼吸力が高まる「1分間呼吸」

正しい呼吸8

【初級編】

椅子でもあぐらでもいいのでラクな姿勢で座り、「20秒かけて吸う→20秒息を止める→20秒かけて吐く」を1セットとして行う。
最初は7~8秒から始めて、少しずつ秒数を増やす。

正しい呼吸9

【応用編】

体が少し内巻きになるような姿勢で力を抜いて座り、合掌した姿勢で1分間呼吸を行う。
合掌をすることで、より体の中心の深いところで呼吸を行うことができる。

息を休める「うずくまり呼吸」

正しい呼吸10


椅子でもあぐらでもいいので、ラクな姿勢で座り、腕を前に出して軽く手を合わせる。
背中はピンと伸ばしすぎないように、自然に丸まった状態をキープする。

正しい呼吸11


腕を体に引き寄せてぴったり密着させ、手の甲を頬の下につけるようにして顔は下を向ける。
肘がおへそにつくくらい体を前に倒しながら、息を吸えるだけ吸う。背中に息が入るような感覚があればOK。

正しい呼吸12


体を前に倒した姿勢のまま、次は息をゆっくりと細く、吐けるだけ吐く。
体の中に残っている息をすべて出し切るようなイメージで行うことが大切。吐き切ったら1に戻る。

うずくまり呼吸は、息を吐き切るので、「吸うことはできるけれど、吐くことが苦手」という方にもおすすめの呼吸法です。
1日に3~5セット、慣れてきたら10セットくらい行うといいでしょう。


渋谷鍼灸理学治療室代表
森田愛子さん

呼吸整体師・鍼灸師・按摩マッサージ師・ヨガインストラクター。呼吸に着目した治療を行う「渋谷鍼灸理学治療室(K-Raku Style)」を主宰。著書に『深呼吸のまほう』『いつも呼吸で病気を流す』(ともにワニブックス)。

photograph: Akiko Matsuhash(PPI) illustration:Nagisa Hamada text:Tamaki Saji
※大人のおしゃれ手帖2014年7月号をもとに再編集しています
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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大人のおしゃれ手帖編集部

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