カテゴリー

人気タグ

大人のおしゃれ手帖 3月号

大人のおしゃれ手帖

最新号&付録

大人のおしゃれ手帖
2026年3月号

2026年2月6日(金)発売
特別価格:1730円(税込)  
表紙の人:永作博美さん

2026年3月号

閉じる

記事公開日

この記事の
関連キーワード

大人のおしゃれ手帖
の記事をシェア!

【web著者インタビュー】一条ゆかりさん
「私の人生、山あり、谷あり!ぜんぶ描き切りました」

大人のおしゃれ手帖編集部

この記事の画像一覧を見る(6枚)

『有閑倶楽部』『デザイナー』『砂の城』と、マンガ史に残る数々の名作を世に送り出してきた一条ゆかりさん。最新エッセイでは、マンガ家としての原点や、作品制作と向き合い続けた日々が率直な言葉で語られています。作品の背景にある徹底したプロ意識、そして「終活」を始めたという今の日常についても伺いました。

仕事は絶対に“妥協なし!”。私生活は“ふしだらでよし!”

——『「私の履歴書」にうっかり出たら、家の掃除をするはめに』では、変わり者の少女だった一条さんがマンガ家を志して岡山から上京し、作品作りに心血を注ぐまでの半生が綴られています。これまで語られなかった “裏歴史”のエピソードも多いですよね。

 一条ゆかりさん(以下、一条)「あんなこともあった、こんなこともあった」と振り返ってみると、私の人生、意外と山あり、谷ありで面白かったんですよね。仕事さえちゃんとしていれば、私生活は犯罪記録に残らなければ何をしてもいい、というのが私の流儀。仕事だけは絶対に妥協したくないけど、何もかも真面目にやろうとしたら自分が壊れちゃうから、私生活はギリギリまでふしだらにしてよし、と(笑)。20歳くらいのときにそう決めたんですよね。

 ——まだ若いときから、そうしたプロ意識があったんですね。

 一条 大家族の末っ子だったから、というのは大きいと思いますね。一番上の姉とは10歳離れていたので、子どもの頃から大人の視点も持っていました。

 ——マンガ家を目指したきっかけは何だったんでしょうか。

 一条 中学生のとき、とあるプロ野球選手が引退したニュースを見て、ショックを受けたんです。当時、彼はまだ40歳。80歳まで生きるとしたら、リタイア後も40年以上あるんだ……! と。老後まで含めて、真面目に人生を考えた方がいいんじゃないかと15歳にして思ったんですよ。ただ、私は小学生の頃から「結婚は地獄だ」と思っていたの。なにしろ、母は師範学校まで出た名家の娘だったのに、世間知らずだった父のせいで財産を失って苦労しましたから。だから恋愛はしても、結婚はしないでおこうと決めた。じゃあ、老後に必要なものは “友達と金”だな、と。若いときにしか稼げない職業はやばいから、死ぬまでできる仕事がいいな、と思って。もともとマンガが大好きでしたしね。小説家にも憧れて、小説を書こうとしたんだけど、「建物がつる薔薇に囲まれて……」みたいな最初の風景描写の段階で、「絵で描いた方が早い!」とイライラしちゃって(笑)。いいなと思う職業はすべて挫折して、マンガだけが残ったんです。

 ——でも、ファッション業界を舞台にした『デザイナー』という作品もありますし、そのときにいろんなジャンルに挑戦した時間も、作品の土台になっているんですね。

 一条 マンガの小さなフキダシに収まるセリフを考えることは詩に近いし、インテリアの知識も背景の描写に役立つんです。連載を始めるときは、まず主人公の家の見取り図を描いて、ドアはここ、窓はここ……と決めるんです。

 ——プロデビュー後は順調に?

 一条 クソ生意気な態度を取っている少女マンガ家だって知れ渡っていたんじゃないでしょうか。嫌なものは嫌、とハッキリ言うタイプでしたから。デビュー直後の、喉から手が出るくらいに連載が欲しかった時期に、バレーボールを題材にして連載をしないかという話があったんです。当時は「あしたのジョー」や「巨人の星」が大人気でしたから、少女マンガ誌でもスポーツものをやろうと。でも、私はいやだったの。それで、何でも即決するタイプの私が「すみません、3日間考えさせてください」と。部活に命をかけるなんておかしい、と考える性格だし、そもそも団体競技も大嫌いだし。ミスしたときにチームメイトが「ドンマイ!」「ファイト!」とか言ってなぐさめるのも好きじゃない。それで泣く泣くお断りしました。

この記事のキーワード

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

ファッション、美容、更年期対策など、50代女性の暮らしを豊かにする記事を毎日更新中!
※記事の画像・文章の無断転載はご遠慮ください

執筆記事一覧

Instagram:@osharetecho
Website:https://osharetecho.com/
お問い合わせ:osharetechoofficial@takarajimasha.co.jp

記事一覧へ戻る

大人のおしゃれ手帖の記事をシェア!