【よきかな源氏物語】紫式部ってどんな人?
NHK大河ドラマ『光る君へ』の聖地で物語を深掘り!
2024年1月7日(日)からスタートするNHK大河ドラマ『光る君へ』。主人公の紫式部を演じるのは、俳優の吉高由里子さん。脇を固めるのは、柄本佑さんや井浦新さんら豪華俳優陣。ドラマへの注目度が高まっている今こそ、『源氏物語』の理解を深める絶好の機会です。
時代を超えて愛される文学作品『源氏物語』の作者・紫式部の知られざる人物像を、「嵯峨嵐山文華館」学芸員の阿部亜紀さんに伺いました。
『源氏物語』を描いた才女・紫式部はどんな人?
900年代半ば~1000年代初頭、平安時代の真っただ中を生きていた紫式部。
高貴な女性の教養として不可欠だった楽器や和歌に加え、男性的な学問だった漢詩や儒教にもたけていた教養深き人物だったそう。
20歳を過ぎた頃に藤原宣孝と結婚し、一女に恵まれます。ところが、わずか3年で夫が逝去。夫亡き後は、時の権力者である藤原道長の娘・彰子に仕えることに。
そんななか、紫式部は『源氏物語』の執筆をスタート。藤原道長のバックアップを受け、瞬く間に一流作家として名を馳せることに!
『源氏物語』で平安貴族の恋愛観をリアルに描いた紫式部ですが、当の本人は少し暗い性格で、ちょっぴりオタク気質。派手な交友関係を持たず、恋愛は控えめだったようです。
そんな彼女が内に秘めた理想像を投影したのが『源氏物語』の主人公・光源氏。去る者追わず、来るもの拒まずの色男は、作中の登場人物だけでなく、現実世界の宮中の女性までもをトリコにしていたのでした。
物語の中で男女の行動や心情の違いを巧みに使い分けていた紫式部は、文学的な才能はさることながら、非常に客観的な人物だったと考えられています。
まもなく放送が始まるNHK大河ドラマ『光る君へ』では、一体どんな人物像で描かれるのか。
要注目です!
この記事の監修者
「嵯峨嵐山文華館」学芸員阿部亜紀
専門は近代日本美術史(洋画/日本画)。京都女子大学大学院博士前期課程修了。2020年4月に入職し、2023年3月に京都女子大学大学院博士後期課程を修了し学術博士を取得した。 木島櫻谷や白瀧幾之助を中心に研究している。近年担当した展覧会は「THE 百人一首」展(2020年)、「いきものがたり ~十二支になったいきものと、なれなかった猫たち~」展(2020年)、「悲運の画家たち」展(2020年)、「絵でよむ百人一首と源氏物語」(2021年)、「木島櫻谷」展(2021年)、「開館3周年記念 福美の名品展」(2022年)、「どうぶつ美術館」(2022年)など。中学3年生から大切にしている座右の銘は「努力は一瞬の苦しみ、後悔は一生の苦しみ」。京都で生まれ育った生粋の京女で京都検定2級を保有している。
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