カテゴリー

人気タグ

大人のおしゃれ手帖 9月号

大人のおしゃれ手帖

最新号&付録

大人のおしゃれ手帖
2026年9月号

2026年8月6日(木)発売
特別価格:1790円(税込) 
表紙の人:石田ゆり子さん

2026年9月号

閉じる

記事公開日

この記事の
関連キーワード

大人のおしゃれ手帖
の記事をシェア!

岡本健一さん×中嶋朋子さん
【「好き」は決して止まらない】
「健ちゃんだったらどうする? 立ち止まるたびいつも思う」対談インタビュー

記事公開日

この記事の画像一覧を見る(3枚)

似ているから気が合うのか、違いがあるからより惹かれるのか―どちらにせよ、心から信頼し合う同士になれるのは、奇跡の巡り合い。
2009年から14年間にわたって数々のシェイクスピア劇で共演したおふたりが、この夏は、野望から破滅へと突き進む悲劇のカップルに。大人の挑戦は続き、広がります。


本当に楽しんでいる人だからなにを演じてもおもしろくなる

岡本健一さん(以下、岡本) 以前に『マクベス』を翻案した作品に出たことがあったんだけど、今回、自分で演じる前提で読み直してみたら、「あ、こんな話だったんだ!」ってすごく発見があったんだよね。「王を殺して王になれ」って魔女たちに言われて、すごくうろたえるじゃない?

中嶋朋子さん(以下、中嶋) うん。いい人だものね。基本的に。

岡本 そう。迷うし、ちゃんと動揺してる。周りからけしかけられて……とくに朋ちゃんが演じるマクベス夫人から「そこがあなたのいけないところよ」みたいなことを言われて、洗脳されていくように。今だったら陰謀論なのかもしれないけど、こうやって人や人生は破壊されていくんだなって。

中嶋 胸の中にかすかにあった野心が、誰かにスイッチを押されて引っ張り出されて、こんなにも変わってしまう……というお話だよね。シェイクスピアの書いた物語って、遠い世界の物語のようであっても、今の世の中や自分たちとすごくリンクする。それは、人間を描いてるからだと思うのね。悪人も善人もいなくて、ただ、生きている人間がいる。そういう人たちを、私たちは、これまでずっと演じてきたんだなって。

岡本 一緒にお芝居をしていて朋ちゃんのセリフを聞くと、いつも「おもしろいなぁ」って思うよ。人間像がスッと浮かび上がってくる感じ? 安心感がある……って言っても、つまらないとか飽きちゃうとか、そういう否定的な意味じゃなくて、とくに話し合ったりしていないのに、いつでも、なんでも受け入れてくれる。文字の世界を立体的にして、リアルなものに作り上げていくのが本当に好きな人だから、なにを演じてもおもしろくなるんだろうなと。

「健ちゃんだったら、どうする?」立ち止まるたび、いつも思う

中嶋 いまでも思い出すんだけど、はじめて共演したとき、私、稽古場で健ちゃんにぼやいたことがあったんだよね。「うまくできない」って。そうしたら、「ねえ、うまくやるってなに?」って言われたの。私、愕然としちゃったんだけど、「……そうだよね!」って。誰のなにをもってして、うまいかうまくないかが決まるのよ、いいんだいいんだ、生きていればいいんだって思えて。

岡本 ハハハ! 失敗は、するものだからね。

中嶋 そもそも、失敗なんてないんだよね。健ちゃんはすごく自由で柔軟で、そんな発想ある? みたいなことを、いつも率先してやってみせるでしょ。シェイクスピア劇みたいに字面で見ると難しそうなものでも、「おもしろいから、こうしてみよう」って。そんなふうに、常に空気を動かす人。

岡本 「なにするかわかんないよ?」とは、一応、先に言ってるけどね。フフフ。俺が朋ちゃんを見てて思うのは、「本当に、好きなことしかやらないんだなぁ」ってこと。

中嶋 アハハ!

岡本 だってそうじゃん。空中ブランコに乗ってみるとか、普通そこ行く?っていう(笑)。そうかと思うと、自然のものを大事にするとか、ずっと変わらない部分もあって……。自分でもそうだけど、年齢的にも俺たち、自分と向き合う時間が増えてきてるから、もう好きなことしかやりたくないし、好きな人としか会いたくないよね。そういうのもあってのことだと思うけど。

中嶋 そうだね。でも健ちゃん、誰とでもわかるまで話すし、理解できなかったら「わかんなかった」って言うのも、すごく正直。自分にも他人にも嘘がないっていうのかな。そして、やっぱり常に動いてる。ちゃんと生きてる人だから、絶対止まってないんだよね。なにか、身体の軸がステップ踏んでる感じ?

岡本 地に足がついてないんだよ(笑)。

中嶋 違う違う、リズムを取ってるっていうか……だから、ずっと見ちゃうんだろうな。なにかに立ち止まったときには「健ちゃんだったらどうするかな」ってよく思う。

岡本 そういうときは、連絡してよ。「俺だったらこうする」ってちゃんと言うから。

中嶋 うん。実際、言われたら「えーっ」って言うかもしれないけどね(笑)。

〔 舞台 〕 新国立劇場「20の物語-週末を、劇場で-」 リーディング公演『マクベス』 新国立劇場の、真夏の週末を20の作品で彩る演劇フェスティバルに、「いちばん人間的でリアルなシェイクスピアだと自信を持っている」と岡本さんが語る、新国立劇場歴史劇シリーズの常連俳優が集結。 王冠への野心に取り憑かれたカップルの悲劇を、濃密な朗読劇で。「お互いが押し合うスイッチを大事にしながら演じたい」と中嶋さん。 作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:小田島雄志 構成:小田島創志演出:鵜山 仁 出演:岡本健一 中嶋朋子 木下浩之 一柳みる 〈1st week〉7月17日(金)~19日(日) 〈2st week〉7月24日(金)~26日(日) 新国立劇場 小劇場

〔 舞台 〕
新国立劇場「20の物語-週末を、劇場で-」
リーディング公演『マクベス』

新国立劇場の、真夏の週末を20の作品で彩る演劇フェスティバルに、「いちばん人間的でリアルなシェイクスピアだと自信を持っている」と岡本さんが語る、新国立劇場歴史劇シリーズの常連俳優が集結。
王冠への野心に取り憑かれたカップルの悲劇を、濃密な朗読劇で。「お互いが押し合うスイッチを大事にしながら演じたい」と中嶋さん。

作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:小田島雄志 構成:小田島創志演出:鵜山 仁 出演:岡本健一 中嶋朋子 木下浩之 一柳みる
〈1st week〉7月17日(金)~19日(日)
〈2st week〉7月24日(金)~26日(日)
新国立劇場 小劇場

https://www.nntt.jac.go.jp/play/short-stories/

俳優
岡本健一さん
1969年生まれ。ドラマ『サーティーン・ボーイ』でデビュー。その後音楽活動、俳優として、数々の舞台に出演。読売演劇大賞最優秀男優賞、芸術選奨文部科学大臣賞など受賞。2022年に紫綬褒章。

俳優
中嶋朋子さん
1971年生まれ。ドラマ『北の国から』をはじめとした映像作品とともに舞台にも多数出演。『ヘンリー六世』で紀伊國屋演劇賞個人賞。公開待機作に映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』


photograph: Chihaya Kaminokawa hair &make-up: Misako Nitta(中嶋さん)text: Michiko Otani

大人のおしゃれ手帖2026年8月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事の画像一覧

  • 〔 舞台 〕 新国立劇場「20の物語-週末を、劇場で-」 リーディング公演『マクベス』 新国立劇場の、真夏の週末を20の作品で彩る演劇フェスティバルに、「いちばん人間的でリアルなシェイクスピアだと自信を持っている」と岡本さんが語る、新国立劇場歴史劇シリーズの常連俳優が集結。 王冠への野心に取り憑かれたカップルの悲劇を、濃密な朗読劇で。「お互いが押し合うスイッチを大事にしながら演じたい」と中嶋さん。 作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:小田島雄志 構成:小田島創志演出:鵜山 仁 出演:岡本健一 中嶋朋子 木下浩之 一柳みる 〈1st week〉7月17日(金)~19日(日) 〈2st week〉7月24日(金)~26日(日) 新国立劇場 小劇場

この記事の画像一覧を見る(3枚)

この記事を書いた人

ファッション、美容、更年期対策など、50代女性の暮らしを豊かにする記事を毎日更新中!
※記事の画像・文章の無断転載はご遠慮ください

Instagram:@osharetecho
Website:https://osharetecho.com/
お問い合わせ:osharetechoofficial@takarajimasha.co.jp

この記事のキーワード

記事一覧へ戻る

大人のおしゃれ手帖の記事をシェア!

関連記事