【50代の大人旅/山口《前編》】人生100年時代のお手本! 作家・宇野千代さんの故郷「岩国」へ 唯一無二の木造アーチ橋「錦帯橋」も!
記事公開日
最終更新日
千代さんにとっても故郷の自慢「錦帯橋」

明治30年に山口県岩国市で生まれた千代さんは、明治・大正・昭和・平成とほぼ1世紀にわたる激動の時代を、自由奔放に駆け抜けた女性。作家、編集者、着物デザイナーなどとして幅広く活躍したほか、4回の結婚と離婚を経験、さらに画家・東郷青児などの著名人とも恋に落ちたパワフルな女性。
そんな千代さんが友人に宛てた手紙で、「わが故郷岩国の錦帯橋は私にとりまして、日本中に自慢しても自慢しきれないほどの大切な橋でございます」と誇ったのが、国指定の名勝であり、日本三名橋の一つに数えられる、錦帯橋。
江戸時代の初期、延宝元年(1673)に架けられた錦帯橋。葛飾北斎や歌川広重の浮世絵にも描かれる名所でした。架設以来、数十年ごとに架け替え工事が行われてきたそう。

橋を上から見ると、木造とは思えないほどなめらかな弧を描いていますが、下から見上げると驚くほど複雑な構造をしています。美しい幾何学模様にも見えます。

プレスツアーでは、日常的なメンテナンスにあたる「橋守」沖川公彦さんに詳しくご案内いただきました。手にしているのは、昔ながらの和釘。奈良の世界遺産・薬師寺の国宝、東塔などの修理にも使われているものなのだと教えてくださいました。
デスティネーションキャンペーンでも、沖川さんによるツアーが用意されています!
錦帯橋
山口県岩国市岩国1
千代さんの感性を育んだひなびた風情の生家

錦帯橋から徒歩20分ほどのところには、千代さんが岩国を離れる18歳ごろまで暮らした生家があります。昭和49年(1974)、千代さん自身によって、ほぼ昔のままに修復されています。
1歳半で実母を亡くし、わずか12歳年上の育ての母・佐伯リュウさんに育てられた千代さん。千代さんの下には母の違う4人の弟と1人の妹がいましたが、リュウさんは分け隔てなく愛情を注いだそう。千代さんもリュウさんを終生慕い、“小さなお母さん”として弟妹たちを世話したといいます。
ちなみに父の俊次は生涯にわたって生業(なりわい)を持たず、千代さんご本人が「一種の奇人ないし狂人」と振り返ったほどの放蕩者だったようです。

手入れの行き届いた庭には、仏頭や錦帯橋の古材を使ったベンチなどが。
瀬戸内寂聴さんと京都の厭離庵(えんりあん)を訪れ、感銘を受けた千代さんが植えた楓と苔、小説「薄墨の桜」のモデルとなった、岐阜県根尾村の樹齢1400年の老樹を受け継いだ淡墨桜(うすずみざくら)など、四季折々の風景を楽しむことができます。

日本初の女性ファッション誌を創刊した編集者でもある千代さん。さらに、ライフスタイル提案ショップ「スタイルの店」をオープンさせたり、着物デザイナーとしても成功したりと、先駆的な女性実業家として活躍。あやかりたい!

86歳のときに『生きて行く私』でミリオンセラーに! 98歳で生涯を閉じるまで、パワフルに人生を駆け抜けた千代さんの著作やグッズなども販売されています。
宇野千代生家
山口県岩国市川西2-9-35
この記事を書いた人
Googleで大人のおしゃれ手帖webをフォロー!
Googleで大人のおしゃれ手帖webをフォロー!




