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大人のおしゃれ手帖 12月号

大人のおしゃれ手帖

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大人のおしゃれ手帖
2024年12月号

2024年11月7日(木)発売
特別価格:1650円(税込)
表紙の人:天海祐希さん

2024年12月号

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アートに会いに
特別展『生誕150年記念 板谷波山の陶芸  近代陶芸の巨匠、その麗しき作品と生涯』

年齢を重ねるほどに、陶芸作品、それも伝統的なものへの興味は深まっていくようです。
清々しい作品の奥に作家の繊細な感性や熱を感じる〝陶芸の歴史の始まり〟の世界へ。


近代陶芸初の重要文化財となった作品。
「陶芸」という言葉がまだなかった頃の名作!

現在、当たり前のように見聞きする「陶芸」という言葉ですが、明治時代、陶芸という概念はまだなく、やきもの(陶磁器)は産業として位置づけられていました。

そのやきものを芸術として高めた立役者が板谷波山です。

氏の生誕150周年を記念し、選りすぐりの名作を貴重な資料とともに紹介する本展。
学芸員の森下さんが特におすすめとして挙げたのは、『重要文化財 板谷波山《葆光彩磁珍果文花瓶》』。

「会場では、板谷波山が失敗し自ら割ったと伝わる陶片の数々を、完成作品とともに紹介します。小さなかけらですが、素地の厚みや、彫りの美しさ、釉の染み込み具合など、まるで陶芸家の息づかいが聴こえてくるように、作品にかける情熱が伝わってきます。
そして、改めてこの作品を鑑賞すると、光に包み込まれるような釉薬の美しさ、仙桃や枇杷、葡萄などのおめでたい意匠を繊細な彫りの技で表現した陶芸家・波山の偉大さをより鮮明に感じることができると思います。
理想の作品作りのためには一切の妥協を許さず、端正で格調高い作品を数多く手がけました。波山の作品に表現された美と祈りの世界に癒やされ、彼の優しさとユーモアにあふれた人生に触れるひとときをお楽しみいただけると幸いです」

トップ掲載作品:重要文化財 板谷波山《葆光彩磁珍果文花瓶》大正6年(1917) 泉屋博古館東京


教えてくれたのは・・・

泉屋博古館東京学芸課主任
森下愛子さん
2009年より公益財団法人泉屋博古館 泉屋博古館東京(旧・泉屋博物館分館)勤務。専門は日本陶磁史、日本工芸全般。「数寄者 住友春翠と茶」、「きものモダニズム」などの展覧会に携わる。

特別展 『生誕150年記念 板谷波山の陶芸 
近代陶芸の巨匠、その麗しき作品と生涯』

場所:泉屋博古館東京
開催 :開催中~12月18日(日)
開館 :11:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)  ※金曜日は19:00まで開館
閉館 :月曜日050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://sen-oku.or.jp/tokyo/

こちらの展覧会にも注目!

『ピカソのセラミック ーモダンに触れる』

ピカソと西洋近現代美術史の代表的な研究者である河本真理氏監修のもと、
ピカソのセラミックを「クラシックと融合するモダン」という新たな視点で紹介。
ヨックモック・コレクション所蔵の作品から初公開作品27点を含む32点を展示。
開催中~2023年9月24日(日) ヨックモックミュージアム 
https://yokumokumuseum.com/

パブロ・ピカソ《ケープで牡牛を払う》A.R.417 01-07-1959ⓒ2022-Succession Pablo Picasso-BCF(JAPAN)

『ビーズ -つなぐ かざる みせる 国立民族学博物館コレクション』

ビーズは、土、石、ガラスなどさまざまな部材に穴を開け、糸などでつないだ人類最古の装飾品。
人類が古来より積み重ねてきた歴史や文化の一端が凝縮されています。
仮面や衣装、装飾品、人形など、多様な素材を用いた古今東西のビーズが大集合。
11月15日(火)~2023年1月15日(日)渋谷区立松濤美術館 
https://shoto-museum.jp


大人のおしゃれ手帖2022年12月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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