50代以降はたんぱく質を重視!
その役割とは?
人生100年時代。
私たちがこれから健康に元気に過ごしていくためにも大切な栄養素として注目のたんぱく質。
ふたりのたんぱく質のスペシャリストに、その役割や上手なとり方を聞いてみました。
からだを作り、動かすのに必要不可決!
免疫細胞、骨、肌の健康にも影響
プロテインバーや食品、ドリンクが増え、ヨーグルトにはその含有量が大きく表示されるなど、今、たんぱく質が注目を浴びています。
しかし、たんぱく質が必要なのはスポーツをする人だと思っている人も多いのでは?
「たんぱく質は、50代以降は意識してとりたい栄養素です。健康を維持するための5大栄養素のうちのひとつで、エネルギーの産出、骨や筋肉、髪や爪など体を作る元となり、ホルモンや免疫細胞の材料となってからだの調子を整えます。しかし年齢とともに食事量が減ると、たんぱく質の摂取量も不足します。だからこそ、高齢になる前の50代から、しっかり生活のためのたんぱく質をとることが大切なのです」(藤田先生)
また、すべてではないものの、筋肉の約80%、血液の約85%と、からだは大半がたんぱく質でできています。
「こうしたからだの組織はたんぱく質を材料にして刻々と生まれ変わるため、常に摂取する必要がある栄養素です」(佐藤先生)
※1 水分を除いた重量に占めるたんぱく質の割合 丸善出版『数値で見る生物学』R.Flindt,2012
※2 脳、骨髄の数値
※3 横紋筋組織(骨格筋)の数値
※4 血液、リンパの数値
※5 骨格の数値
たんぱく質をちゃんととれているかが
“健康寿命”を延ばすカギ
日本人の平均寿命は世界一と言われますが、その間ずっと健康というわけではない場合も。
日本人女性の平均寿命は87.7歳。
ところが日常生活に制限のない健康寿命は75.4歳。
その差12.3年は寝たきりや介護サービスを受けなくてはなりません。
「健やかに過ごすためには健康寿命をいかに延ばすかが重要です。そのカギを握るのは、実はたんぱく質をどうやってとるかなのです」(佐藤先生)
たんぱく質は、骨の土台となり、肌を柔らかく保ってくれます。
また幸福感や精神安定、睡眠を促すホルモンや、免疫細胞の材料となるのもたんぱく質。
【お話を伺った方】
立命館大学
スポーツ健康科学部 教授
藤田 聡先生
老化による筋量と筋機能の低下に焦点を当て骨格筋たんぱく質代謝を研究。
著書は『眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話』(日本文芸社)
日本獣医
生命科学大学
客員教授
佐藤秀美先生
食の栄養、調理、加工を研究する食物学を専門とし、効果的な食べ方を提案。
学術博士。栄養士。
『栄養「こつ」の科学』(柴田書店)など著書多数。
イラスト/松栄舞子 文/峯澤美絵
大人のおしゃれ手帖2023年1月号より抜粋
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