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大人のおしゃれ手帖 12月号

大人のおしゃれ手帖

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大人のおしゃれ手帖
2024年12月号

2024年11月7日(木)発売
特別価格:1650円(税込)
表紙の人:天海祐希さん

2024年12月号

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一級建築士・水越美枝子さん伝授! 家が片付く「収納術」

2つのルールですっきり快適に! 家が片付く収納のセオリー 〜前編〜

家が狭くて家事効率が悪い、でもモノを大量に捨てるのは大変……。
そんな悩みを解消すべく、建築家の視点で考えた合理的なセオリーを教えてもらいました。

教えてくれたのは・・・
一級建築士
水越美枝子さん
暮らしに寄り添い、根本から収納を見直すリフォームが人気。
著書『一生、片づく家になる!』他多数。

収納に合わせて暮らすのではなく、生活に合った収納を

「モノが捨てられない」「整理してもすぐにモノがあふれる」…。
片付け下手な自分が悪い、と思いがちだけれど、そもそも収納スペースに問題があるのかも。

「モノの量に比べて収納スペースが少なければ、片付かないのは当然。まずは収納量を増やす方法を考えましょう。
さらに、増やした収納を活用して、生活や家事の動線に沿ってモノの定位置を定めれば、どんな家でも片付きます」と、水越さん。
自分が収納に合わせて動くのではなく、暮らしの動線に合わせて収納を組み立てるのです。
 
まずは、収納庫の中を見渡し、無駄なものが入っていたり、大きな空きスペースがないかチェック。
さらに、家事の中で、モノの置き場所のせいで面倒さを感じていることを洗い出していきましょう。

共働きをしている家庭が増え、家事の効率化が求められている時代。
家に合った収納は、暮らしを快適にするだけではなく、合理的に生活するための科学でもあります。


なぜ片付かない?
現在の収納の問題点を知ろう

× 収納の奥に無駄なものが入ったまま

使いやすい場所にある収納なのに、使わないモノが入ったまま放置…。
そんな収納はスペースの無駄です。
特に押し入れなど奥行きのある収納は、奥に何が入っているのか確認を!

△ シンデレラフィットにこだわる

「あそこのすき間に、ちょうどこれが入りそう…」と、スペースの都合で置き場所を決めていませんか?
いくらフィットする場所でも、動線に合わなければ、出すのも戻すのも面倒です。

× 家事のたびに家の中を行ったり来たり

洗濯や調理など、日常の家事で使うものが、バラバラに収納されていませんか?
家事のための動線が長いと、それだけでおっくうになるし、家族が手伝えなくなり、散らかる原因に。

◎ 部屋の写真を撮ってみる

モノを減らしたいけど、やる気が出ない…。
そんな時は、部屋と収納庫の中の写真を撮ってみて。
見慣れた景色も写真で見ると、モノの多さがわかって、片付ける意欲がわきます。


新ルール1
捨てられなくても大丈夫!
収納力をアップさせる 高密度収納

奥行きは30cmほど棚板が多い収納が◎

うちは収納が足りない、と思っている人も、実は今ある収納を使いこなせていないだけかも。
「収納の中を見ると、モノの上に空いているスペースがたくさんありませんか? カゴで仕切ったり棚板を増やすことで、収納量は簡単に2倍、3倍になります」。

使いやすいのは、奥行きが30cm程度で、棚板が多く、天井まであるタワー型です。
あらたに作り付けの収納などを作るなら、このタイプを。

古い住宅に多い押し入れは奥行き90㎝ほどあり、そのままでは有効活用しにくいので、奥と手前で分けて考えます。
奥に使用頻度の低いものを収納。
手前の上段は、パイプハンガーで吊るす収納にして、下段はワゴンなどで引き出せるようにすると、空間をムダなく活用ができます。

棚板はこう増やす

レールをつける

棚板のない場所なら、「ガチャ柱」と呼ばれるレールを、DIYで取り付けるのがおすすめ。
ホームセンターなどで収納に合わせてカットしてもらい、電動ドライバーで取り付けます。

両端に板材を置く

棚板付きの収納だけれど、ちょうどいい場所に穴がない。
そんな場合は、棚板の両端にちょうどよい高さの板材を置いて、棚板をのせるだけでOK。
部分的に段を増やしたい場合は、コの字型のラックも活用できます。

棚板を増やせば1/3畳が、4畳分に

高密度収納のコツは、収納の高さに合わせて棚板をぴったり調節し、すき間なく収納することです。
奥行き30cm×高さ240cmの収納の中を20cmずつの12段に区切れば、なんと畳4畳分のスペースに。
おすすめはリビングの壁面いっぱいに作り付ける、タワー収納です。

カゴで仕切ると収納力は増える

収納庫の中は、カゴやファイル立てで細かく区切ることも大切です。
おすすめは100円ショップなどで買える白いバスケット。
底が滑るので、引き出しのように引っ張って取り出すことができます。
白は清潔に見えるし、扉を開けたとき統一感があるので、来客がいるときに収納庫を開けても安心です。

〈POINT〉プラスチック製品は使い続ける前提なら◎
プラスチック製品は、軽くて耐久性があり、価格も安いので収納グッズとして優れています。
プラ製品の使い捨ては環境に負荷になりますが、収納カゴとして使う場合は、長期間使い続けることができます。

吊るす収納で通路やトビラ裏も活用

動線的にほしい場所に収納がない、という時は吊るす収納を作りましょう。
壁面やクローゼットのドアの裏にワイヤーネットを設置し、S字フックを吊るすだけで、収納スペースが誕生します。
収納庫は閉めれば外から見えないので十分に活用して。


撮影/Kayo Nagano イラスト/福岡麻利子 編集・文/田中絵真
画像提供/アトリエサラ

大人のおしゃれ手帖2023年3月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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