新常識! 「美肌」のために習慣化したい50代からの正しいケア
〈基礎化粧品でのケア〉
年を重ねるほど肌の悩みは増えますが、やみくもに基礎化粧品を使っても逆効果のことも。
何のために、どの基礎化粧品を使うのかを今一度見直してみましょう。
5. 洗顔後はすぐ、化粧水をつけないとダメ
× 翌朝の潤い度合いは変わらない
健康な肌の角層には約20~30%の水分が含まれています。
しかし洗顔後、すぐに化粧水をつけても、そのまま角層の水分になるわけではありません。
ほとんどは時間がたてば蒸発してしまうのです。
入浴後すぐに保湿剤を塗るのと、入浴2時間後に塗るのとでは翌朝の肌の潤い度合いは変わらないというデータもあるそう。
保湿は、つけるタイミングよりも「保湿成分」を確認して。
表皮のいちばん上にあるのが「角層」。
わずか0.02㎜の層ですが、異物の侵入を防ぎ、肌内部からの水分の蒸発を防ぐ役割があります。
6. 化粧水は時間をおいて浸透させ、乳液でフタを
× 浸透時間は不要。「層」のイメージは捨てて
化粧水をつけて“浸透時間”をおくと、化粧品中の水分が蒸発するうえ、そのときに肌内部の水分も一緒に蒸発することも。
また乳液をつけても、油分の水分保持力は「フタ」になるほどは高くないのです。
「化粧品が肌にのせた順で“層”を成すことはないので、時間をおかずに次々に肌にのせればOKです」。
のせた直後の肌はベタベタすることもありますが、時間とともに混ざるので問題ありません。
7. 化粧水はコットンでパッティング
× 肌への刺激になることも
たとえ上質なコットンでも、化粧水を含ませてパッティングすると肌のダメージに。
角層が傷つくだけでなく、炎症を起こして黒ずんだりすることもあります。
また、“手で化粧水をつけると手に吸収される”とか“ムラになる”というのも俗説。
「手に吸収されて水がすくえないということはないですよね。むしろ手で包み込むようにつけたほうが、肌への刺激は少なくなります」
8. 化粧水はたっぷり使う
× 水分で余計乾燥することも。「保湿成分」を適量与えて
化粧水をたっぷり使ったからといって肌が潤うわけではありません。
化粧水中の水分はほとんどは蒸発しますが、その時に肌内部の水分もいっしょに奪われて、かえって乾燥につながることも。
「大事なのは『水分』ではなく、角層の水分を保持する働きをもつ『保湿成分』を与えることです」。
代表的な保湿成分がセラミド。
水分を挟み込んで肌内部にしっかりキープしてくれます。
そのほか、ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチン、ヘパリン類似物質なども保湿成分として働きます。
乾燥が気になる人は、基礎化粧品にこれらの成分が入っているかチェックして。
(右)アミノ酸系セラミド類似成分が細胞間脂質の働きをサポート。
ミノン アミノモイストAL 150mL ¥2,420(編集部調べ) /第一三共ヘルスケア
(中)働きの異なる3種のコラーゲンで段階的に肌にアプローチ。
スキンケア ジェル NMバランス35g ¥9,900/ニッピコラーゲン化粧品
(左)植物由来の保湿成分と3種のヒアルロン酸で健やかな肌へ。
ワカント保湿クリーム 80g ¥5,830/ティ・ティ・エヌ
9. 保湿をすればシワは少なくなる
△ 深めのシワにはコラーゲンを増やすケアを
入浴後に消えるような細かなシワは保湿が有効ですが、深めのシワは、真皮にあるコラーゲンの量の減少や変性などが原因でできるもの。
保湿だけでは防げません。
では、コラーゲンを補えばいいのでしょうか?
「コラーゲンそのものを補うより、コラーゲンを増やすケアが大切。ビタミンC誘導体やナイアシン(ビタミンB₃)、レチノール(ビタミンA)などが、真皮の線維芽細胞に働きかけて、コラーゲンの合成を促してくれます」。
そのほか、ポリフェノールなどの抗酸化作用のある成分も効果が期待できます。
(右から)
1. 高濃度のピュアビタミンCを浸透させる技術を搭載したロングセラー美容液。オバジC25セラム NEO12mL ¥11,000/ロート製薬(オバジコール)
2. ビタミンC誘導体と強い抗酸化力をもつ成分「フラーレン」を配合。毛穴も気になる大人肌に。エクセルーラ スムージング リッチセラム 45mL ¥4,620/佐藤製薬
3. ビタミンC・ビタミンE誘導体など、高機能のエイジングケア成分を濃縮。メディプローラー ラディアンスリフト セラム 30mL ¥13,200/メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ
4. ビタミンEや抗酸化物質のポリフェノールなどの天然の美容成分を自然ろ過製法でそのまま肌へ。小豆島産エキストラヴァージンオリーブオイル 20mL ¥6,063/井上誠耕園
5.塗って眠るだけの夜用マスク。ポリフェノールの一種である天然保湿成分「シリビン」配合で睡眠中に肌ダメージをケア。コレセンス エンリッチ ナイトマスク60g ¥5,500/ニッピコラーゲン化粧品
10. 肌が弱いので「自然派化粧品」に
△ アレルギーがある人は注意を
「実は自然のものは成分が複雑で、漆や花粉のようにアレルギーを起こすものも多いのです」と吉木先生。
かぶれなどが起きなければ好みで選んでかまいませんが、角層のバリアが弱い敏感肌の人はかぶれを起こしやすいので要注意。
「敏感肌の人は自然由来の成分かどうかよりも、成分表示の種類が少ないものを選んでください。シンプルなもののほうがトラブルを起こすリスクは少なくなります」
11. スキンケアは、たるみを引き上げるように
× 逆効果! シワの原因になることも
たるみはシワと同じく、真皮のコラーゲンの変性やエラスチンの減少が原因。
たるみを引き上げるようにスキンケアをしても、改善にはつながりません。
「かえって肌に負担をかけてシワの原因になることもあるので、やめたほうがよいでしょう」。
たるみ対策にはコラーゲンを増やすケアが正解。
フェイスラインのたるみには、市販のグッズを使った表情筋エクササイズもおすすめです。
12. ピーリングを習慣にすると新陳代謝もアップする
○ 洗い流すタイプで負担を軽く、角質を取り除いて
肌の細胞はおよそ28日間かけて新しい細胞に生まれ変わり、最後は垢として剥がれ落ちていきます。
しかし、年齢を重ねると、この「ターンオーバー」のサイクルは長くなります。
40代では約40日間にもなるそう。そこで酸などを使って古い角質を取り除くのが「ピーリング」。
メラニンの排泄を促し、コラーゲンを増やす作用があります。
定期的に行うと新陳代謝がアップして、ふっくら肌に。
「ただゴマージュやスクラブタイプのものは摩擦による刺激が強くなりがちなので、洗い流すタイプがおすすめです」
ホームピーリング用の2種のミルクセット。肌に優しい洗い流すタイプ。
ドクターY クラリファイングミルク1・2 各100mL ¥9,350/イーボーテ
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