【新作映画】
出会いによって人生が好転する物語 3作
新しい表現で輝くバレエダンサー。歴史を揺るがす発見をした主婦。
ピンチをチャンスに変えたサッカー選手。
出会いによって人生を好転させた人たちの物語で、元気をチャージして。
『ダンサー イン Paris』
© 2022 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE – STUDIOCANAL – FRANCE 2 CINEMA Photo : EMMANUELLE JACOBSON-ROQUES
心と体の痛みを乗り越えて踏み出す未来を切り拓く新しい一歩
パリ・オペラ座でエトワールを目指すエリーズは主役を務めていたある日、恋人の裏切りを目撃してしまう。動揺したまま舞台に上がり、着地に失敗。
怪我によってバレリーナとしての夢を絶たれた彼女がブルターニュで出会ったのは、コンテンポラリーダンスだった。
『スパニッシュ・アパートメント』などで若者たちが生きる風景を切り取ってきたセドリック・クラピッシュ監督の最新作。
“演技をするダンサー”としてオペラ座バレエ団のマリオン・バルボーを抜擢、躍動する身体を通してみずみずしい再生の物語を完成させた。
鍛錬を重ねて完璧であることが求められるクラシックのステージから、脆さや戸惑いを表現することが許される場所へ。ふたつの世界の美しさを知り、新しい一歩を踏み出す姿がまぶしい。
監督:セドリック・クラピッシュ
出演:マリオン・バルボー、ホフェッシュ・シェクター、
ドゥニ・ポダリデス、ミュリエル・ロバン
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開中
『ロスト・キング 500年越しの運命』
© PATHÉ PRODUCTIONS LIMITED AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2022 ALL RIGHTS RESERVED.
時を超えたリチャード三世との出会いが奇跡を引き寄せる
持病の筋痛性脳脊髄炎が理由で正当に評価されず、昇進を阻まれたフィリッパ。
浮かない気持ちのまま息子の付き添いで鑑賞した舞台『リチャード三世』に心動かされる。シェイクスピアの戯曲では冷酷非情に描かれている王の真の姿を明かすべく、遺骨探しにすべてを注いでいく。
2012年、アマチュア歴史家が500年以上も行方不明だったリチャード三世の遺骨を、ある駐車場で発見したという驚きの実話を映画化。
リチャード三世の幻と対話をするフィリッパは、自分の心の奥底から聞こえてくる声に耳を澄ましていたのかもしれない。
主演はやさしくて強い女性像を体現してきたサリー・ホーキンス。
情熱と信念と直感に導かれてリチャード三世を見つけ出す旅は、レッテルを貼られてきたあらゆる女性たちへのエールのよう!
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:サリー・ホーキンス、スティーヴ・クーガン、
ハリー・ロイド、マーク・アディ
TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
〈Netflix〉
『ドリーム ~狙え、人生逆転ゴール!~』
コミカルでハートウォーミング!パク・ソジュンとIUの共演作
逃亡中の詐欺師である母親についてしつこく取材され、ついに記者に目つぶし(!)をしてしまったサッカー選手のユン・ホンデ。
謹慎処分となった彼が、イメージアップのためにホームレス・ワールドカップの韓国代表の監督を務めることに。ドキュメンタリーを撮影するプロデューサーとぶつかりながらも、次第に本気になっていく姿が描かれる。
『エクストリーム・ジョブ』のイ・ビョンホン監督のもとで、パク・ソジュンとIUが初共演。
ソジュンが繰り出すコミカルな表情やプロデューサーを演じるIUとの軽妙なやり取りが笑いを巻き起こし、家族との問題などそれぞれに事情を抱えた個性豊かな選手たちの奮闘に思わず涙。
ハートウォーミングな余韻とともに、人生は何度だってやり直せる! と思わせてくれる作品。
監督:イ・ビョンホン
出演:パク・ソジュン、IU、キム・ジョンス、
コ・チャンソク、チョン・スンギル
NetflixNetflixシリーズ「ドリーム ~狙え、人生逆転ゴール!~」独占配信中
選・文/細谷美香
大人のおしゃれ手帖2023年10月号より抜粋
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