50代からの健康&美容は「毛細血管力」にあり! ②日中の過ごし方
現在発売中の『大人のおしゃれ手帖』2024年2月・3月合併号の「大人の免疫力は『血行』が9割」では、根来秀行先生が開発した「根来式毛細血管トレーニング」をお伝えしています。
全身の細胞に酸素や栄養素を届けて不要なものを回収するという“毛細血管力”を高めて、病気知らずの若々しい体をめざします。
前回は「朝」と「夜」の習慣を変える、初心者向けのタイムスケジュールをご紹介しました。今回は「昼」の過ごし方のポイントをお伝えします。
毛細血管に優しい食べ方は「ファイバーファースト」
毛細血管は非常に細く、その直径は5~10㎛(マイクロミリ)。血液中の酸素を運ぶ赤血球の直径は7.5㎛ですが、自在に形を変えることで、毛細血管をギリギリ通ることができるそう。
ところが、食事で糖を過剰に取り入れると、赤血球が糖と結びつき、サイズが大きくなるので、毛細血管を傷つけてしまいます。
そのため、食べ方に工夫を。まずは野菜や海藻などを最初に食べます。野菜や海藻に豊富な食物繊維が糖の吸収をゆるやかにして、毛細血管への負担を軽減してくれます。
次は肉や魚、乳製品、豆類などのたんぱく質を、最後にご飯やパンなどの糖質を食べるようにしましょう。
「30回噛む」習慣で、肥満防止&ハッピーホルモンをアップ
食べ方でもう一つ意識したいのが、しっかり噛んで食べること。ひと口につき30回噛むことを意識してみてください。糖の急激な吸収が抑えられるので毛細血管への負担が少なくなるうえ、肥満の防止にもつながります。
さらに、噛むことで「セロトニン」の分泌もアップ。セロトニンは、交感神経を鎮めて心を安定させるホルモンで、“ハッピーホルモン”とも呼ばれます。
昼間に分泌されたセロトニンは、夜になると睡眠を促す「メラトニン」に変化するので、安眠効果も期待できます。寝つきが気になる人も、ぜひ「噛む」ことを意識してみて。
移動時間は「ウォーキング瞑想」でイライラ気分をリセット
イライラしたり緊張していたりして、交感神経優位の状態が続くと、毛細血管の血流は低下してしまいがち。交感神経優位から副交感神経優位に切り替える方法として、本誌では呼吸法を紹介しました。もう一つ、根来先生おすすめの方法が「ウォーキング瞑想」です。
軽く腕を振って「1、2、1、2」とカウントしながら歩きます。ポイントは足の裏に意識を向けて、「つま先が地面をけりだす、かかとが地面につく、足裏に体重がかかる」などの感覚を味わうこと。歩くことで毛細血管の血流がよくなりますし、体の感覚に集中することでイライラもスッキリ。
ただ周囲に注意が向きにくくなるので、交通量の少ない慣れた場所で行ってください。
教えてくれたのは……
根来秀行(ねごろひでゆき)先生
医師、医学博士。東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学客員教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など。最先端の臨床・研究・医学教育の分野で国際的に活躍中。
文/寺本 彩 画像/PIXTA
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