【堤真一さん・瀬戸康史さん】インタビュー
「毎日が気づきの連続。それが二人芝居の醍醐味です」
稽古で積み重ねるからこそ、見えてくるものがある(堤さん)
——堤さんはもちろんのこと、瀬戸さんも近年は年1回のペースで舞台に出演し、着実にキャリアを重ねています。経験を積むにつれて、舞台との向き会い方に変化はありますか?
堤:僕はその空間に人が集まって、同じ時間を過ごす……という舞台のライブ感が好きなんです。それは昔からずっと変わらない。それに、舞台は稽古ができるのが大きいんです。稽古で時間を積み重ねるからこそわかってくるものがあるんですよね。
瀬戸:ありがたいことに、僕は10代の頃から定期的に舞台に出る機会を作ってもらっていたんです。でも、当時は「失敗したらどうしよう」「セリフが出なかったらどうしよう」と、不安や恐怖心に押し潰されそうになっていて。でも20代半ばから自分のなかで何かが変わって、めちゃくちゃ楽しめるようになったんです。俳優としてはもちろん、精神的にも自分を鍛えてくれた場所です。
堤:今回の作品に関しては、答えを探すというよりは、「どうすれば、その空間で生きた人間として存在できるか」が重要。お互いにあまり構えずにできたらいいかな、と思っています。
PROFILE:
つつみ・しんいち 1964年生まれ、兵庫県出身。近年の出演作に、舞台『カラカラ天気と五人の紳士』『帰ってきたマイ・ブラザー』『みんな我が子』、映画『おまえの罪を自白しろ』、ドラマ『滅相も無い』『舟を編む~私、辞書つくります~』など。映画『室町無頼』が2025年1月17日に公開予定。
せと・こうじ 1988年生まれ、福岡県出身。2005年デビュー。近年の主な出演作にドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』『鎌倉殿の13人』『私小説 –発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由–』『院内警察』『くるり〜誰が私と恋をした?〜』、映画『愛なのに』『違国日記』、舞台『世界は笑う』『笑の大学』など。9月13日に映画『スオミの話をしよう』が公開予定。
Bunkamura Production 2024/DISCOVER WORLD THEATRE vol.14
『A Number—数』『What If If Only—もしも もしせめて』
2002 年にイギリスで初演され、2022 年にはローレンス・オリヴィエ賞リバイバル部門にノミネートされたふたり芝居の名作。人間のクローンを作ることが可能となった近未来を舞台に、秘密を抱え葛藤する父を堤さん、クローンを含む3人の息子たちを瀬戸さんが演じる(『A Number—数』)。
作:キャリル・チャーチル
翻訳:広田敦郎
演出:ジョナサン・マンビィ
美術・衣裳:ポール・ウィルス
出演:堤真一 瀬戸康史(『A Number—数』)
大東駿介 浅野和之/ポピエルマレック健太朗・涌澤昊生(Wキャスト)(『What If If Only—もしも もしせめて』)
日程:9月10日(火)〜29日(日) 東京・世田谷パブリックシアター
10月4日(金)~7日(月) 大阪・森ノ宮ピロティホール
10月12日(土)〜14日(月) 福岡・キャナルシティ劇場
撮影/鈴木千佳 スタイリング/中川原寛[CaNN](堤さん)、田村和之(瀬戸さん) ヘアメイク/奥山信次[B.SUN](堤さん)、小林純子(瀬戸さん) 取材・文/工藤花衣
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