読書の秋、本がテーマの大人の映画3選
© 2007 SONY PICTURES CLASSICS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
秋の夜長は読書にふさわしいと昔からいわれていますが、現代ならおうちで映画を観るのもおすすめ。
温かい飲み物を片手に、DVDや動画をゆったり楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回は、読書の秋にちなんで、本を題材にした映画を3本ご紹介します。
目次
読書映画といえばコレ!
『ジェイン・オースティンの読書会』(2007年)
日本でも劇場公開時にかなり話題になった映画なのでご存じの方も多いと思いますが、読書映画でまず思い浮かぶのがこちらの作品。今はわかりませんが、当時はアメリカの女性たちの間で「読書会」が流行っていたそうで、その読書会を題材にしたベストセラー小説を映画化した作品です。アメリカ流の読書会とは、事前に指定された本を読んでおき、集まったときにはワインやお茶、食事などを囲みながら、意見を言い合うというものだそう。本作『ジェイン・オースティンの読書会』でも、主人公たちはジェイン・オースティンの6作品を決めて、読書会を開きます。
離婚歴6回のバーナデットは、愛犬を失った友人のジョスリンを励ますため、ジェイン・オースティンの読書会を企画します。ジョスリンの親友シルヴィアも、夫の浮気で窮地に陥っており、共に参加することに。ただ、オースティンの長編小説は6冊あるからメンバーも6人必要ということで、若いフランス語教師のプルーディー、シルヴィアの娘のアレグラ、エレベーター内で出会ったSF好きの青年グリッグを誘い、なんとかメンバーを揃えて開始します。ジェイン・オースティンの小説を語りながらも、やはりそこには読み手の過去の経験や恋愛観などが反映されるものなので、結局は自分自身を語ることにもつながっていきます。思いがけず訪れた彼らの生き方の変化に、心が温かくなる作品です。
『ジェイン・オースティンの読書会』
デジタル配信中
Blu-ray ¥2,619/DVD ¥1,551
発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
本に魅せられた人々のドキュメンタリー
『ブックセラーズ』(2019年)
めっきり街の書店が少なくなってしまった今日この頃。それでもやっぱり本が好き、デジタルではなく紙の本がいい、という人は多いのではないでしょうか。そんな本を愛してやまない人々にぜひ観てほしいのが、世界最大のニューヨークブックフェアの裏側やブックセラーたちの活動に焦点を当てたドキュメンタリー『ブックセラーズ』です。
インタビューに登場するのは、業界では有名なブックディーラーや昔ながらの書店主、希少本のコレクターなど、本の虜になって生涯をかけているような人々。彼らのユニークでマニアックな話を聞くだけでも面白いのですが、さらに、「不思議の国のアリス」のオリジナル手稿や「若草物語」の作者オルコットが偽名で書いたパルプ小説(大衆向けの小説)、宝石が施された本、人間の皮膚で作られた本など、驚きの本を映像の中で見ることができます。
また、この業界で長く働いている女性たちは、女性のディーラーが少なかったことや、NYの読書家団体も20世紀後半までは女性会員を受け入れていなかったことなどを振り返っています。時代の流れとともに、本の業界も少しずつ変わってきているようです。
本作に出てくる貴重な古書などを見ていると、人が本と出合うように、本もまた人と出合っているのかもしれません。そんなところにも本のロマンを感じさせてくれるドキュメンタリーです。
『ブックセラーズ』
DVD ¥4,180
発売元:ムヴィオラ、ミモザフィルムズ
販売元:TCエンタテインメント
シニア女性たちが官能小説で読書会!?
『また、あなたとブッククラブで』(2018年)
こちらも“読書会もの”ですが、主人公は、若い頃から友人同士のシニア女性4人組。未亡人で2人の娘がいるダイアン、性に奔放ながらもビジネスで大成功を収めているビビアン、過去の離婚を引きずっている判事のシャロン、結婚生活の危機に直面しているキャロルの4人は、40年間にわたって定期的に読書会を続けています。ある時、ビビアンが流行りの官能小説『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』を持ってくると、はじめこそ難色を示したメンバーも次第にそのスキャンダラスな内容に感化され、実生活でもロマンスを求める気持ちが高まり……。
恋愛やセックスについてのあけすけなトークが面白い本作。4人組を演じているのは、ダイアン・キートン(ダイアン)、ジェーン・フォンダ(ビビアン)、キャンディス・バーゲン(シャロン)、メアリー・スティーンバージェン(キャロル)で、全員がアカデミー賞またはゴールデングローブ賞の受賞歴があるベテラン女優であり、撮影当時の平均年齢はなんと72歳! 長いキャリアで培われた演技力と存在感で、人生の終盤に向かう女性たちの悩みやバイタリティをコミカルに表現しているのはさすがです。
「私たちはまだあきらめちゃいけない」と登場人物のひとりが言うように、いくつになっても前向きな気持ちと行動する勇気を持ち続けることが大事なのだと気付かされる作品です。
『また、あなたとブッククラブで』
デジタル配信中
発売元・販売元:キノフィルムズ/木下グループ
『また、あなたとブッククラブで』の中で主人公の女性たちが読む刺激的な小説『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』とそのシリーズは、ダコタ・ジョンソン主演で映画化されているので、気になる方はそちらもぜひチェックを。
構成・文/中山恵子
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
※この記事の内容および、掲載商品の販売有無・価格などは2022年10月時点の情報です。販売が終了している可能性があります。ご了承ください
関連記事
-
-
-
-
PR
-
PR
-
PR