カテゴリー

人気タグ

大人のおしゃれ手帖 10月号

大人のおしゃれ手帖

最新号&付録

大人のおしゃれ手帖
2022年10月号

2022年9月7日(水)発売
特別価格:1120円(税込)
表紙の人:吉田羊さん

2022年10月号

閉じる

2022.06

15

この記事の
関連キーワード

大人のおしゃれ手帖
の記事をシェア!

今の住まいに夏支度を Vol.2

今どきの住まいでナチュラルに夏を過ごしたい。
そんな方のヒントになる「夏支度あれこれ」を3回連載でお届けします。

第2回は建築家の渡辺貞明さん。
渡辺さんが、木版画家の奥さまとふたりで暮らすご自宅は、
日本に帰化したアメリカ人の建築家・W.M.ヴォーリズの弟子が設計したという一軒家。
15年前、渡辺さん自らリノベーションを手がけました。


1.すだれ越しの景色を愛でる

玄関を入ると、かすかに香の香りが漂い、まるで古い旅館を訪れたかのよう。
夏の強い光と、室内のほのかな暗さが趣ある情景を紡ぎ、
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』の世界が広がります。
梅雨を迎えるころ軒先にすだれを下げ、夏の到来を感じるのも一興。

「夏はここが一番」と、縁側に置いた文机で木版を彫る奥さまの辻悦子さん。
外すだれが日射しをやわらげ、障子の代わりに吊した御簾が風を通します。

外すだれは窓から20cmほど離して吊すと、直射日光を遮りながら室内には熱がこもらず効果的だそう。
梅の葉がそよぐ様も趣があります。


2.朝夕2回の打ち水がエアコン代わり

中央に手作りの「月見台」を配した庭。
夕方、木々のこずえから水滴がしたたるほど、たっぷり水をまくと、日中の熱気がうそのように引いていきます。


3.涼が宿る夏の室礼

「床材は濃茶のカリン、建具はもともとの木製建具を活かし、古い家をさらに古色蒼然たるたたずまいに仕上げました。
今は白くて、明るいインテリアが好まれるけど、深い軒が作る暗がりの風情がやっぱり好きですね。
部屋が暗い分、庭の緑が美しく映えるのもいい。
もちろん、冬はリビングの奥まで暖かい陽が届くよう設計しています」

冬は絨毯、夏は足ざわりのいい籐ゴザにしつらえを替える。

庭の手水鉢に放ったメダカが夏らしさを演出。

夕闇に浮かぶ軒下の照明は、内外どちらから眺めても美しい。


教えていただいたのは・・・
建築士
渡辺貞明さん

渡辺貞明建築設計事務所代表・一級建築士。
伝統的な日本建築の様式を大切にしながら、現代の暮らしに沿う住まいを提案している。
趣味は茶道。

http://japanese-modern.jp


撮影/枦木功 文/早川ちかこ
『大人のおしゃれ手帖』2015年8月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事のキーワード

記事一覧へ戻る

大人のおしゃれ手帖の記事をシェア!