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大人のおしゃれ手帖 1月号

大人のおしゃれ手帖

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大人のおしゃれ手帖
2025年1月号

2024年12月6日(金)発売
特別価格:1420円(税込)
表紙の人:原田知世さん

2025年1月号

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ごきげんな私の作り方
〜神野三鈴さんの場合〜

大人のおしゃれ手帖 ごきげんな私の作り方 〜神野三鈴さんの場合〜

心配なことや不安なことが多い世の中だからこそ、
自分自身はいつもすっきり穏やかな状態でいたいものです。
自分のきげんは自分でとる。
それができるのは知恵と工夫をたくさん持ち合わせている大人だから!
ごきげんでいることは生きるためのベース作りでもあります。

自然の中に身を置き、自分にも動物にも心地いい暮らしを

海と山に囲まれた街の高台に立つ一軒家に暮らす神野三鈴さん。
ピアニストの夫と3匹の愛猫とともに自然に寄り添った暮らしをしています。

神野さんは、日頃から環境に配慮していて、もの選びの基準が明確。
「洋服は着心地の良さも考慮しますが、大量生産していない、糸を無駄にしない、染色で川を汚さないメーカーのものと決めています。自分のおしゃれや美容のために地球から搾取したくはないと思うんです」

バッグやアクセサリー類は作り手のぬくもりが伝わるハンドクラフトやアンティークに心惹かれるそう。
「たとえ価格が高くても、長くずっと使い続けているので、コスパがいいんです」と朗らかに笑います。

常にSDGsな選択をしてきた神野さんが運命的に出会ったのが、銀座三越のリフォームサロン アトリエロングハウスの長屋恵美子さん。
「長屋さんは、捨てられない昔の服を、着る人の体に合わせつつ、普遍的なデザインに蘇らせてくれるんです。50年前の母のコートや私のハイブランドの服など、昔の服は生地がいいので、長屋さんに託して、アップサイクルをお願いしています」

お金と人間関係について

お金は、その量に関係なく、できるだけ多くの人と分け合うようにしたいですね。
そうすれば、みんなで何倍にも豊かになっていけるはず。
それが理想的なお金と人との付き合い方だと思います。


装う-Fashion-

仕事の感触や温かみを感じる衣服をまとう

部屋着は暖かさと心地よさを重視し、毛布みたいなパンツや肌触りのいいニットにゆったり包まれて過ごすのが基本。
外出時は、お守り代わりのピアスをし、ビーズバッグや木製バッグでおしゃれを楽しみます。
動物が大好きなので、レザーバッグなどの革製品は持たないと決めています。

宝石のピアスはお守り代わりに。
ハンドメイドのジュエリーブランドJudy Geibのケースに入れて収納。

厚手のパンツ類はボブティック、カシミアニット類は、ダニエラ グレジス。
着用のデニムは俳優・板谷由夏さんのブランド、シンメのもの。

木製のバッグは、グラフィックデザイナー藤本将さんのブランド、エイキンドラムのもので、集めるのが楽しみに。
ビーズのバッグは50年代ごろのもので、鎌倉や海外のアンティークショップでひとめぼれ。
舞台関係者のセレモニーで持ったシェークスピアの本のバッグは、日本人デザイナーの作品。


食べる-Food-

無農薬で育てられた大地の恵みが元気の源

動物が好き過ぎてあまり肉類を食べられないので、家での食事は発酵玄米とオーガニック野菜、植物性たんぱく質が中心。
姉が南阿蘇でバイオダイナミック農業(ぽっこわぱ耕文舎)をやっていて、野菜を定期的に送ってくれます。
柑橘類や薬味は庭から調達。ハーブ類も育てています。

10年前に植えた苗が一年中たわわに実るまでに育ったレモン。
塩やはちみつ、焼酎漬けにしても使いきれないほど。

食卓に並ぶMCTオイル、ヘンプオイル、有機亜麻仁油はサラダのドレッシングに使ったり、発酵玄米にかけて摂取。

ナッツなどをふりかけた発酵玄米と天然の7種類のきのこたっぷりの汁もの。
出汁は、利尻屋みのやの湯どうふ昆布でとり、そのまま昆布も具材に。
庭で収穫した柚子の皮を添えて。


美しく-Beauty-

内と外からケアをして心もからだも健やかに

朝晩、顔と全身に使っているのがテ・ルーチェの美容オイル。
CBDオイル入りのリップクリームは肌トラブルが起きたときの強い味方です。
美容のために続けているのが、パラダイス酵母を加えて発酵させたオーガニックのリンゴジュース。
腸内環境が整うので肌の状態がよくなります。

パラダイス酵母は種菌を無添加のリンゴジュースに加えて培養。
常温で1日置いておくとシュワシュワと発酵して微炭酸に。

トータルケアサロン テ・ルーチェのオイルとバーム、CBDオイルの入ったリップクリームとドゥ・ラ・メールの唇用の美容液が毎日のお手入れセット。
お仕事前の15分間にはザ・ギンザのマスクでトリートメント。


家の事-Housekeeping-

自然の循環の中に住まわせてもらう感謝の気持ちを忘れずに

周囲の自然と調和した自宅は、神野さんにとって、熱く演じた舞台を降り、素の自分に戻れる場。

「私は、自然や動物の近くにいられると幸せなんです。自然と動物にたくさん助けてもらっているので、いつか恩返ししたいと思っていて、数年前に小さな池を庭に作りました」
池ができて1か月もすると、蛙やヘビ、トンボなどの昆虫、鳥、さまざまな生物が次々と現れ、今ではリスやタヌキまで水を飲みにやってくるように。

ふだんの食事は、薬膳に精通したお母さまの影響で、体が喜ぶものが自然とわかるようになり、発酵玄米と汁ものが基本に。庭では柑橘やハーブを栽培し、無農薬の食材として皮ごと取り入れて、腸活のためにパラダイス酵母を加えた発酵リンゴジュースを飲むことを習慣にしています。

「家での食事は基本、ベジタリアンですが、仲間とわいわい焼き肉にも行きますし、ジャンクなものも好きでたまに食べます(笑)」と、神野さん。
禁制をしないことも健康とごきげんの秘訣のようです。

からだにいいものを簡単においしくいただく

主食にしている発酵玄米は炊いてから48時間は食べられないので専用の圧力炊飯器2台を交互に使っています。
おこわのようにもちもちとしておいしいので義務感なく、食べ続けられるんですよ。
玄米は完全食とも言われていて、体だけでなく心も元気になっていくのがわかります。


暮らし-Other-

地域の生物保護のためにできることをこつこつと

周りの生物たちの水飲み場になればいいなと思って庭に池(ビオトープ)を作りました。
昆虫や鳥、動物たちが次々と集まって自然の循環が始まっています。
私が動物と絵本が大好きということから、犬が主人公の絵本を翻訳する好機に恵まれ、その売上は動物の保護団体に寄付しています。

音が出るものや飛び出すものなど、たくさんの仕掛け絵本がずらり。
『スリー 3ぼん あしの しあわせな イヌの おはなし』は神野さんが初めて翻訳を手掛けた絵本。 

庭の一角に作った池。トンボや蛙の繁殖の場となり、この地域一帯に住む動物たちの水飲み場に。

俳優 
神野三鈴(かんの・みすず)
神奈川県生まれ。錚々たる舞台演出家から難役を任される演技派で、読売演劇大賞最優秀女優賞をはじめ多くの賞を受賞。テレビや映画などにも活動の場を広げている。


撮影/中島千絵美 ヘアメイク/Akiko Yamaguchi[HAIRBELL] 文/坂口みずき

大人のおしゃれ手帖2023年1月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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