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大人のおしゃれ手帖 12月号

大人のおしゃれ手帖

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大人のおしゃれ手帖
2024年12月号

2024年11月7日(木)発売
特別価格:1650円(税込)
表紙の人:天海祐希さん

2024年12月号

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【お出かけ情報】今春訪れたい美術展3選

アートに会いに 東京国立近代美術館70周年記念展 『重要文化財の秘密』

開館70周年を迎える東京国立近代美術館で開催されるのは、「問題作」が「傑作」になるまで。
そんな謳い文句が印象的な展覧会です。


老いた猿が見つめるのは……。その視線が問題だ!?

本展で展示されるのは、明治以降の絵画、彫刻、工芸のうち重要文化財に指定された作品だけ。

「明治以降の絵画・彫刻・工芸で国の重要文化財に指定されている作品は68件、今回はそのうち51点が展示される豪華な展覧会です。
けれどもただの名作展ではなく、いつ、どうして指定されたのか? に注目することで、評価の観点が絶えず更新されてきた近代日本美術の歩みも浮かびあがらせます。
なじみ深い名作の意外な側面を知ることができるでしょう」と副館長の大谷省吾さん。

その中から挙げていただいた注目作品は「高村光雲《老猿》1893年 東京国立博物館蔵」。

「上野の西郷さんの銅像で知られる高村光雲は、江戸仏師の伝統を受け継ぎながら明治の木彫の第一人者として活躍しました。この作品は1893年のシカゴ万博に出品されたもの。
鷲と格闘し、むしった羽を掴みながら、飛び去る鷲を睨みつける様子が迫力をもって彫り出されています。
全体のダイナミックな動きと、細部の精巧な毛並みの表現がともに優れているので、寄ったり離れたりしながら、いろいろな角度からお楽しみください」

万博では、日本館の隣にロシア館があり、鷲はロシアを暗示していると息子の高村光太郎氏は回想しています。
世相や時代が視点に加わると作品のおもしろみがさらに深まります。

トップ掲載作品:高村光雲 《老猿》 重要文化財1893(明治26)年 東京国立博物館蔵 通期展示 Image:TNM Image Archives1994

教えてくれたのは・・・
東京国立近代美術館 副館長
大谷省吾さん
1994年より東京国立近代美術館に勤務。専門は近代日本美術史。これまで「地平線の夢 昭和10年代の幻想絵画」(2003年)、靉光展(2007年)、岡本太郎展(2011年)などを企画。

東京国立近代美術館70周年記念展
『重要文化財の秘密』

場所:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
開催 :3月17日(金)〜5月14日(日) ※会期中展示替えあり
開館 :9:30〜17:00、金・土は〜20:00(入館は閉館の30分前まで)
閉館 :月曜(3月27日、5月1日、8日は開館)
050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://jubun2023.jp/

こちらの展覧会にも注目!

無印良品『small MUJI展 -日用品のたのしみ方-』

『small MUJI展 -日用品のたのしみ方-』

ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也氏がジオラマ用の人形と無印良品の商品を組み合わせ、日常の風景を表現したミニチュア作品、写真を展示。
店内4階には、銀座を象徴する建物が並ぶ街並みを無印良品の商品で表現したジオラマも。
併設のGallery2では、日本の食文化のひとつ「菓子」の魅力を発信する『愛すべき日本のお菓子』展も開催。
開催中〜4月23日(日) 
無印良品 銀座 6F ATELIER MUJI GINZA Gallery1 
https://atelier.muji.com/jp/exhibition/5383/

『開館20周年記念 超絶技巧、未来へ!  明治工芸とそのDNA』

『開館20周年記念 超絶技巧、未来へ!  明治工芸とそのDNA』

開館20周年を記念した展覧会の第3弾。17人の現代作家による、金属、木、陶磁、漆、ガラスなど、さまざまな素材で表現した新作を中心に展示。
明治時代に高い技術で制作された精巧な工芸品に対して使われた「超絶技巧」が現代によみがえります。 
開催中〜4月9日(日) 岐阜県現代陶芸美術館 
https://www.cpm-gifu.jp/museum/events/event/event-6256


大人のおしゃれ手帖2023年4月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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