【林 遣都さん】インタビュー「悩みや苦しみがあるからこそ、幸せを感じられる」
演じる側が信じてやれば、“嘘”も成立する
今回の『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』は、倉持さんが内田百閒の作品から着想を得たという、昔の文学作品の香りが漂う舞台。林さん演じる主人公が、ある出来事をきっかけに不思議な屋敷に誘い込まれ、屋敷の主人と若妻に翻弄されて本来の自分を見失っていく……というサスペンスです。
「まだ稽古が始まっていないのでなんとも言えませんが、現段階では“器の小さい男”なんじゃないかと。それは決して悪い意味ではなく、誰しも弱い部分や情けない部分を持っていて、それでも喜びや幸せを求めて一生懸命生きている……というのが伝わってくるような人物になると思います」
今作の制作にあたり、倉持さんからは「(今回のような作品には)世界を丸ごと構築してしまうような、強い精神力の持ち主に見える俳優が必要になってきます。そこで、それには林遣都がぴったりだと思いました」とのコメントが。
「強い精神力を持っているかどうかは、自分ではわからないですけど……。でもまさに、自分が大事にしてきたことについて、倉持さんが触れてくださった気がして。お芝居って、自分ではない人を演じて、自分の人生ではない人生を生きるものですよね。作品の色によっては、現実的には無理のあるシチュエーションのこともあって、『こんなのあり得ないだろう』と思ってしまう瞬間もあるんです。でも、あるとき(舞台演出家の)栗山民也さんに稽古場で、『自分が想像しているものを信じてやれ』と言っていただいて。『そうすれば、お客さんにもそう見えるんだよ』と。嘘みたいなものでも、演じる側が信じて演じれば、成立させられる可能性がある。それがお芝居の魅力なのかな、と思ってここ数年やってきたので、それを倉持さんが見てくれたのかな? という気がしてとても嬉しかったんですよね」
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