感染症専門医が指南 コロナ第7波を乗り切る「手指衛生の正しい知識」
コロナの第7波について伝えるニュースが気になる昨今。
自分の身は自分で守る!
感染予防として自らができることといえばまずは「手指衛生の徹底」です。
正念場を乗り越えるためのハンドケアを、感染症専門医の水野泰孝先生にうかがいました。
手洗いやアルコール消毒など正い知識を持って日々の感染対策に取り組みましょう。
日本感染症学会指導医・専門医
水野泰孝先生
グローバルヘルスケアクリニック院長。東京慈恵会医科大学大学院修了。タイ王国マヒドン大学留学、在ベトナム日本大使館医務官、東京医科大学准教授、同大学病院感染制御部長を歴任し、2019年6月より現職。専門は熱帯感染症、渡航関連疾患、予防接種。NHK「あさイチ」、日本テレビ系「スッキリ」「シューイチ」など、テレビでの感染予防の啓蒙にも力を入れる。
接触感染のリスクを
いかに下げるかが鍵
新型コロナウイルスの感染は主に2種類あります。「飛沫感染」と「接触感染」です。飛沫感染は、会話やくしゃみ、咳などを受けて感染することです。それらはマスクが壁となり感染を防いでくれるのですが、現在は多くの方がマスクをマナーとみなし、実践しています。
一方接触感染を防ぐための手指の消毒は、意識にまだ個人差があります。感染者の唾液に触れてもそれだけで感染することはありません。ウイルスの付着した手で、目や鼻、口を触ることで感染します。ひとは自分の顔を無意識のうちに頻繁に触っているので、不特定多数のひとが触る共有物に触れたあとは、手洗いや手指の消毒がとても大切なことは明らかです。
手洗い・手の消毒は、
接触感染防止のすべてといっても過言ではない
接触感染は、何かに触れることすべてにリスクが伴います。プラスティックには72時間、ウイルスが生存するというデータもあります。接触感染の防止は手指の消毒に尽きます。医療従事者も、特別なことではなく手洗い、もしくはアルコール消毒の徹底を行っています。とにもかくにも「手洗い」で手を洗浄するか、「消毒」をこまめに行うことが肝心です。
ウイルスを10万分の1まで減らせる
<手洗い>
感染を防ぐ一番身近な対策が「手の衛生(手指衛生)」です。マスクやソーシャルディスタンスを意識して飛沫感染を予防できていれば、あとはとにもかくにも手を清潔に保つこと。石けん(ハンドソープ)を使った手洗いで、ウイルスを確実に減らすことができます。
手洗いとアルコール消毒
両方やらなくていいんです
石けんの形状は
固形・液体・泡なんでもいい
時間よりも
洗い残しがないかに意識を向けて
ワンプッシュを習慣に
<アルコール消毒>
厚生労働省は70%以上、95%以下の濃度のものを推奨しています。60%以上あれば消毒効果を得られますが、その場合はより長い時間をかけることを心がけて。あくまでも『消毒』で『抗菌』作用はないので、気づいたらワンプッシュを習慣に。
家庭内感染も増加中
いたるところに消毒液を
使い方を
間違えると効果が弱まります
手荒れが気になるひとは
保湿成分入りを選んで
illustration: Enokinoko text: Chie Sakuma
大人のおしゃれ手帖2020年10月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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