優恵のおしゃれは心意気 Vol.12
「いつまでもお正月」
<器が張り切るお正月>
わたしはお節料理が大好物なのですが、年々、その中でも好きなものだけを揃えようという気持ちに移行してまいりました。無病息災など二の次です。錦卵と黒豆と栗の甘露煮と紅の蒲鉾(かまぼこ)と、数の子、千枚漬け、八つ頭の白煮、蒟蒻の煮物、お雑煮もいただきますので、そんなところでお腹はいっぱいになってしまいます。日をずらして豚の角煮を作ったり、お刺身を出したり、お雑煮を白味噌仕立てにしてみたり、お正月料理は飽きることがありません。
そして、楽しみなのが器選びです。さて、今年のお正月の器はどれにしよう、と考えて、使いたいものを並べてみます。お重箱を使う年もありますし、段重に詰める年もありますが、今年はおめでたい絵柄の中皿と銘々皿を使うことにしました。
父方の祖母から譲り受けた菓子皿と、母方の祖母が気に入っていた来客用の湯呑茶碗です。
梅と竹と紅葉(もみじ)と小菊と、何かわからぬ丸いぽんぽんとしたものが描かれている中皿は、お正月に使わずしていつ使うのかという愛らしさです。お振袖の柄のようで見惚(みと)れてしまいます。
凧揚げです。これほど幸せなお正月の様子を描いたお皿がありましょうか。
あまりの可愛さに初めて見た時に胸がきゅうっとなった豆鉢です。黒豆と栗の甘露煮をつけました。
梅の絵柄は冬の間に大活躍です。そして、洋物も和物も楕円の器がとても好きです。
昨年は何人かの親しい友のご実家のお片付けのお手伝いをさせていただきました。「終う」ことはわたしたちにとってもそう先のことではありませんが、お着物もご家族が大勢でいらした頃の器も、そのほんの一部をわたしの家に譲り受けました。もう少しだけ楽しい時間を、と大切にたくさん使わせていただこうと思います。
この記事を書いた人(写真・文)
モデル、俳優優恵
今年はモデルデビュー40周年。本誌でもおなじみ、おしゃれと旅とおいしいものをこよなく愛する。『mc Sister』で人気を博し、俳優としても映画、舞台などで活躍。近年の出演作に『秘密のフレグランス』(2021)ほか。
Instagram:@yue_y_u_e_yue
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